2009-02-11

長い長いプレゼンテーション

 昨日は生まれて初めて、デザイナーにプレゼンをされた。 

 初、依頼主体験!!

 記念として記録しておこうと思う。 

 今私の会社ではリブランディングをしている。 これまでのヴィジュアルアイデンティティーおよび、ブランドとしてのポジショニングを進化させる時が来たので。 ってことで外部のブランディングに強いデザインコンサルタンシーに一連のグラフィックスの仕事を頼んでいる。 

 昨日は彼らの初めてのコンセプトプセゼンテーションで、すっげー面白かった。 六時間ぶっ通しのプレゼンで(2時に着た彼らは8時に帰った)、全部口頭と紙媒体で行われた。 ずっとハイテンションでプレゼンを続けていく彼らをみて、この人達スタミナあり過ぎと驚く。 私は何回か集中力を失った。

 昔グループプロジェクトをやっているときに、自分が情熱を持って関わっている事柄ほど他者の意見を受け入れにくいという事を知った。 どんなに自分が冷静でいるつもりでも拒絶してしまうし、どれだけこっちがやっても最初は拒絶される。特にプレゼンの時なんて、相手はこっちを興奮させようと必死な訳だし、自分もなんだかのリアクションをしなくちゃと思っちゃっているし、変な消耗合戦がおこりやすいのだ。 ただ本当はそんな奇妙に頭に血が上っている感じになってはいけないのだと思う。

 これって慣れで、一回自分には(そして多くの場合周りにも)そういうメカニズムがあると気がつくと脱せるんだけど、結構それでこれまで消耗していた。 

 しょっちゅうぐったりしていた私に呆れた友人に「人は他人から発動された変化を受け入れない」って前提で、「でも、受け入れた方が多くの場合はいい変化ができる」から、「自分の立場を緩やかに決めておいて、落ち着いて消化していくのがいい」と言われたのがよかった。

 そんなこんなで最初っから、何もしなければ自分から自動的に拒絶反応が起こる/もしくはあら探しを始めると思っていたので、結構感情のコントロールをした。 コンクルージョンに勝手にジャンプしない事、相手が提出したものを消化してからこっちも意見を言う事、決して頭に血を上らせない事、拒絶しない事。 そして私は依頼主としての経験が全くないから、全ての可能性を最大限に活かせている/活かせるとは決して思わないこと。(リミットがある事を認識するとパニックになりにくい) 

 またやってくれた作業量と、わかりやすい提示方法など私たちが今仕事が気持ちいい状態で進められるように考慮してくれていることに最大限の敬意を持つようにした。 実際それぐらい、すごくきちんとコンパクトにロジカルにプレゼンは纏められていた。(それでも6時間かかったけど。)

 ただ横にいた人があまりそういう事を考慮しない人で、コンクルージョンにジャンプしようとするので一緒に働いていて、もったいないと思った。 まあ、性格の違いだけど、そういう人と自分がどうやって働くかも考えなきゃだなと思った。

 長々と前提について書いてしまったけど、内容はとっても面白かった。 「へ〜! こういうアプローチもあるのか。」の嵐。 良いアプローチなのかどうかは、私にまだ批判材料が少ないから何とも言えないんだけど、絶対に大量のポテンシャルがあるのは確か。 それをどう使うかだ!

 それにしても本当に学ぶ事が多かった。 資料の作り方、言葉の選び方、場のコントロールの仕方、勿論仕事の内容、レベル、全部から「うおー、これぐらいできるようにならなきゃだよなあ」って思ったし、脳内コピーアンドスキャンの嵐だったよ。 

 最後は失神しそうに疲れたけど、でも良い経験になった。 次はこれでどうやって結果を残すかだ。

 私の依頼主(立場が数時間ごとにころころ変わるからつかれる)と夜電話で話す。 仕事がしやすい人でよかった。 本当によかった。 これも、私の仕事のしやすい依頼主でいる事の重要性を教えてくれるエピソードになりそうだ。

 仕事の結果は、質だと思う。 どんなプロセスで作られていようが、結果として質のいいものができたら、結構なハッピーエンドだ。 プロセスもよかった、質も良かったなんて、滅多にないのかもしれないけど、あるべきだと心から実は思っている。 じゃないと、ストレスが! 内蔵が!! 環境に負担が!!

 頑張ってこー! ;) 

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