2012-02-27

世界ってひろい

カナダ人アーティストのjon rafmanさんのプロジェクト、The Nine Eyes of Google Street Viewがすごい。

いやはや、世界ってひろい。 そしてぐちゃぐちゃなんだ! すごく面白いから、サイトを見てみて
















2012-02-26

遠くにあって霞んでいるけど、でも切実で生々しい存在

ボーイフレンドと深夜のデートに行った。 夫は御実家に帰省中。
こんな夜はほっつき歩くに越した事はない。

お酒を呑んで、つまみを食べて、幸せな気分で
ドイツから来たRimini Protokollの"CALL CUTTA IN A BOX"
というパフォーマンスを見に行った。 


CALL CUTTA IN A BOXはすごくチャーミングで温かくて、光に満ちた作品だった。 非常にインタラクティブ。 "50分間、インドのコルカタにあるコールセンターで働くインド人と、一対一で話す"ってのがこのパフォーマンスの基本的な軸。 

Rimini Protokollはみっちりコールセンター側の人材と、私が入る環境に仕込みをしている。

まず夜中に弁護士の事務所に行く。
(この時点では私は全く何も分かっていない) 

時間になるまで建物の外で待つ。 

事務所に入れてもらった後、1人1人オフィスに入る。 

そこで何かが起るのを待つ。 

突然電話が鳴る。 

すごく濃い訛のインド人の男の人がコールセンターから話しかけてくる。 

彼は私のいる環境をかなりコントロール出来る。

お湯を涌かしてくれたりもする。

いろいろと話す。

最初は沢山質問をされる。

夜中に知らない密室に1人でいるからか、
電話から聞こえてくる相手の声をすごく親密に感じる。

普段なら言わないような事もケロッと言えてしまう。 

ビデオカメラをオンにして、コルカタとオークランドにいるお互いを見ながら、
ボリウッド音楽を聞いて踊る。

なんかものっすごく美しかった。

「何年も前から友達だったみたいだね!」と言われる。
本当にそうだと笑う。

スカイプのビデオ越しに見るコールセンターの風景の中には、濃密なコルカタがあった。

インターネット電話が使われるようになってから、
英語圏のコールセンターはかなりの割合でインドに外注されるようになった。 

なので何かの用があってカスタマーサービスとかに電話をすると、
インド人がインドで電話をピックアップする。

そこには常に小さなワクワク感が潜む。 

「この人達ってどんなオフィスにいるんだろう」とか
「どんな生活してるんだろう」とか
「ちょっとお友達になってみたい」とかっていう、
日常で持つ小さな欲求や好奇心に対して
どんぴしゃりアンサーをくれているパフォーマンスだった。

仕込みが見事に出来ていたから
50分間はあっという間に過ぎていった。

最後、スカイプが切れる頃には結構泣きそうになった。

育った環境がそうさせたのかもしれないけれど
私は遠くにあってちょっとピンぼけだけど、
でも切実で生々しい存在に触れるのが好きだ。

ウェリントンにいる友達も、イギリスにいる友達も、日本にいる友達も、
憧れている作家も、大好きな作品も、愛おしい場所も
大抵は私がいる場所から遠くにあって、
霞んでいる。

それはとても寂しいんだけど、
でもなんだかんだでこの寂しさが結構好きだ。
この寂しさを知っている事が好きだ。

多分このパフォーマンスを作った人も、同じような感覚を持っているんだろう。
ささやかで、遠くて、霞んでいて、でも生々しい相手の存在に
なんでだか毎日自分自身が励まさせれて、人生を愛おしく思えるこの感じを。

2012-02-25

ストール万歳

家にやっとストールが四個来た。

家にはこれまでダイニングテーブルに椅子が二つしかなかったんだ。

これでやっと人がよべる! よかった!

この国では「ストール買いたい」と思っても簡単には買えない。

物の種類がすごーく少ないのだ。

私の場合は値段に納得出来た物を手に入れるのに一年かかった!

日本人の視点からするとこの国の一般的なお店には
1.たいしたもんじゃないのに異様に高いもの
2.三回使ったら絶対に壊れる安いもの
の二種類の物しかない。

それ以外に「値段も質もそこそこ」って物を手に入れる為にはかなりの調査が求められる。

中古で買ったり譲ってもらったりってのが一番メジャーな行動。

これは強固な人間関係ネットワークがある人が勝つ。
私は簡単に負ける、のであまり挑戦しない。

なので私は個人で海外から物を輸入しているお店を探す。
(こういうのは移民がやってる場合が多い)
骨折れますがな。

はぁ世界のはじっこに住むってのは、
ストール探すのにも一年がかりで一苦労って事なのねと実感。

しかしその分すごーく嬉しいぞ!
人いっぱい家によぶぞー!!

きっしょくわるいな

人間関係で、気色悪いなって思う事があった。

ううう…!

考えるだけで寒イボが立つっ!

まあ思い返せば私も同様の気色悪さを他人に向けてした事があるんだけどね。
考えようによっては私のやったことの方がプリミティブでより一層気色悪いし。
自分がやる時はやりたい放題にやって、
他人がそういう行動を自分に取ると気色悪がるってのも正直じゃないよな。 

現状は「うげーっ!」って心の中で思いながらも、
関係がある事に関しては関わって、
関係がないことでは他人行儀でいるしかない感じの状態。
気色は悪いんだけど、投げ出すのは今のところもったいない。

一通りぐるぐる気色悪がったり
自分のこれまでの行動を反省したり
「これまで以上に古い友達を大切にしよう」と決心したりしたら
なんか結構「まぁ、しょうがないね!」って気分になってきた。

そういうふうに流れるようになってたんだろう。
ページめくりました! 現状受け入れた!

瑠璃と話す

幼なじみの瑠璃と話す。 お互い心の近くにいる友達なんだけど、決して頻繁には連絡をとらない。 今回もすっごい久しぶりに話した。

一言二言言葉をかわしただけで、すごく元気になった。 尻尾振りまくり。

すっごーい元気になった。

ほとんど魔法。

お誕生日 忘事記 一日中ひたすらYum Yum

この間はお誕生日だった。

誕生日は仕事が休みになるので、当時は家でゆっくりした。

ありがたいことに夫が一日私をちやほやすると決めたらしく、朝から豪勢なご飯を作ってくれる。 コーンフリッターとベーコンを積み上げたもの。 横には焼いたトマトもついていた。 なんてありがたいんだ! ばくばくと食べる。

夫を会社に送り出した後は、1人で家でゴロゴロした。 平日に、病気でもないのに家でゴロゴロできるのって考えてみれば誕生日位。 なんらるラグジュアリー。 究極にだらしない格好でベッドの上でゴロゴロ、ニヤニヤ。 

お昼に夫と街中で待ち合わせしてお昼を食べにいく。 Elliot Stablesにあるメキシコ料理を食べる。 私はあんまりメキシコ料理好きじゃないんだけど、このレストランのは大好き。 タコスを食す。

まだまだ食い気が残っているので、仕事から帰ってきた夫と夕飯を食べにいく。 この日は二人とも食べてばっかりだった。 Monsoon Poonっていう大好きなYum Yumレストランに行く。 二人で大きな声で、ひたすら、Yum!(美味しい!)と言い合う。




この誕生日はほとんど一日中、ことあるごとに夫とご飯を食べ、その度に尻尾を振って喜び合った。

伴侶がいる事の利点は一年に誕生日が二回くる事だと思う。 自分の誕生日も相手の誕生日も結局二人にとって面白いことをするから。 お得。 いやったー!

2012-02-24

基本の挨拶

私が行っていたイギリスの学校の友達の、基本の挨拶が「愛してるよ」。

って、別に毎日べたべたお互いに言いあっている訳ではないんだけど、
要所要所で軽々しく言いあう。
だって、愛してるから。
すっごくあったかい感情を相手に対して持っている。
ほぼ慈愛。

「じゃ、またね、愛してるよ。」
「うん、またね、愛してるよ。」

こんな簡単な言葉をかわす度に、心がすごく明るく軽くなる。
愛の力偉大なり。

当たり前に人を愛していい学校に行ってよかった。
人生の宝物。

2012-02-22

重く、強く

今日でクライストチャーチの大震災から一年経つ。

震災があったと聞いた時よりも、今の方が気持ちが重い。

地震のあった2時51分に2分間の黙祷を行った時、
日本の震災への思いも混ざり涙が止まらなかった。
はあ…! なんてことなんだ!

黙祷の直前まで犠牲者一人一人の名前が読み上げられた。
その中には多くの日本人の名前があった。
丁寧に、綺麗に発音されたその名前達から、
クライストチャーチの誠意と、強い追悼の意を感じた。

クライストチャーチでの式典の様子をテレビごしに見ていたのだけど、
そこには言葉にならない思いや、悲しみや、鎮魂が溢れかえっていた。

マオリ、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教、仏教の指導者達が行う鎮魂の祈り。
キリスト教の指導者は日本人男性とニュージーランド人女性だった。 
日本語で祈りを行っていた。
日本人のご遺族の方々にとって、その言葉が少しでも寄り添えば良いと思う。
人々が歌う歌。 読み上げる演説。 全てが、魂を癒す事に集中していた。
こんなに悲しいイベントが身近で行われたのは初めてだった。

最後にクライストチャーチの人達のインタビューが流れた。
チージーな意見だとは知っているんだけど、
それでも言わずには言われない。
この一年間私を励まして、
心を楽にして、気持ちを自由にしてくれたのは、
クライストチャーチの人達が生きている姿だった。
この問題に関しては、私の気持ちを自由に、強くしてくれるのは、
クライストチャーチの人達なのだ。
チージーなのは分かっているけど、本当にそう。
今ニュージーランドは彼らを支えながらも、
絶対に感情的には彼らに支えられている。
一人一人の知らない人の生命の輝きが、こうも愛おしく、
自分の人生のバイタルになる事があるんだね。

鎮魂の儀式があまりにも悲しかった分、
生き延びてくれた人達の命が本当に、本当に大切なのだと気がつかさせられる。

現実が見えてくる分、気持ちは重くなる。
でも重いけど、強くもなる。 重く、強く。
これから数年感、ことあるごとに震災の影響を垣間見るだろう。
その度に重くなると思う。 でも強くもなっている。
重く、強く!

2012-02-20

『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』

『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』を見ている。

一回パパッとみて「ああ、はいはい、わかったわかった。」って理解できるような内容じゃないから、三十分ずつ位に分けて、分からないところは繰り返して、ちまちまと見ている。

スキャンダラスで衝撃的な内容もさるところながら、出てくる人達の雄弁さに驚く。

結局、言葉をマスターできた人が世界をルールするんだなと、見ていてしみじみする。

何かの分野の専門家になったり、人をマネージしたりルールする立場になるってのは、そのフィールドの言葉をガンガンに使いこなせるってのとニアイコールなんだと思う。

その言葉は典型的な意味での「言葉」ではなく、数かもしれないし、電気配列かもしれないし、配色かもしれないし、音楽かもしれない。

どちらにしろ、何かの言語がベラベラと使いこなせる奴の方が人生どうやら有利っぽい。 

他人には理解はされるけど、自分以外は喋れない言葉を喋る事が重要なのかな。

大丈夫

草間彌生の事をたまに思う。 その度に安心感に包まれる。

大丈夫、彌生ちゃんがいる。 彌生ちゃんは、変わらない。

ぶれない天才の存在が心の真ん中にあるってのは最も素晴らしい事な気がする。

2012-02-14

後出しじゃんけん

今更ここで宣言するのもなんだけど、私はかなり前からハードコアにPinterestファンだった!

なんか今年に入ってから、急にPinterest周辺がざわざわしているから、ここで自己主張(後出しじゃんけん)をしておこうと思う。 

多分、野郎及びオッサンたちが今更気がついて、ざわざわしているんだと思うんだけど、女の子デザイナーの多くは2010年のかなり前から気がついていたし、相当熱狂していた。 

おっさんたちよ、慌てるな! 女の子たちの帝国は、とっくのとうにできていた!

Pinterestで慌てたら、今とんでもない位の盛り上がりをみせている女の子たちのブログカルチャーとかの存在を知ったらどうなっちゃうんだろう。

つくづく、女のインターネットと男のインターネットは違うなと思う。 って言っちゃうと大ざっぱすぎるか。 人種とか言語とか趣味によってもかなり違うから。 細かく言うと、「女+英語圏+20〜30代+少女趣味」のインターネットカルチャーは、今、かなり半端ない。


おまけ:
感覚的に言うと、Pinterestは女(英語圏+20〜30代+少女趣味)版、redditな気がする。 redditの帝国もすごい。 周辺の男の子たちがデフォルトでreddit読んでるところ見ると、そんな気がする。 私達の世代のおもちゃ。

2012-02-12

今週末は、恋人の実家の犬を預かっている。 恋人を含めた実家全員がどっか遠くの結婚式に行っている。 私は犬と留守番。

犬って最強で最高。 私は犬と一緒にいるだけで「生きててよかった!」って位に楽しくなる。 特にベッドで一緒に寝ている時や、長い散歩に行っている間、強くその喜びを感じる。

友達の家の近くに昼ご飯を食べに行き、その後一緒に散歩に出掛けた。 オークランド市内には大きな公園や森が沢山あるのでそこに行く。

4時間かけて森を歩く。

犬がいなかったらこんなにアクティブな週末は過ごさなかったと思う。
きてくれてありがとう、犬。

ヨーロッパな感じ

ヨーロッパな感じってある。

ヨーロッパから引っ越してきたばっかりの子たちの持っている独特の空気感、質感。 特に大陸出身の子たちは独特。 話し方とか、仕草とか、服の感じとか、人との接し方とか。

大抵誰でも一年もこっちに住めば、誰でも結構ポリネシアな質感になる。 だからヨーロッパな質感って、引っ越したて一年目位の達にぐらいしかないレアな質感。

こっちに越してきたての子たちに会うと、結構懐かしい気持ちになる。 イギリスの学校にはヨーロッパ中の子たちが来ていたんだけど、彼の感じをふわっと感じるんだ。 すごく懐かしい異質感。

理系の博士課程ってのは、椅子取りゲーム状態に世界中の学生が色んな大学を行ったり来たりするみたい。 家人の友達で博士に残った子たちと遊ぶ時、大概NZに留学したての子たちを連れてくる。 「この子NZに来たてなんだ。仲良くしよう。」ってさ。

そんなご縁で、この間家にギリシャから留学してきている子が来た。 20代後半位の、ひょろひょろっと背が高くて、無精髭がワサワサっと格好良く生えた、オリーブ色の肌の子。 バイオエンジニアリングをやっているらしい。 学部の間はロンドンに住んでたって割には全くイギリス訛がなくて、強い「地中海!!!!!」訛がある。 彼のアクセントを聞いてるだけで、空が晴れて、海が澄み渡って、日焼けしそう。 軽さとか、柔らかさとか、女の子が大好きな感じとかが、体の中に詰まっていて、彼はキラキラしていた。

そのギリシャ人の子は、二十代後半のスイス人の女の子二人と、ドイツ人の男の子(16歳!!!!)を連れてきた。

皆でダイニングテーブルをびっしりと囲み、横にあるソファーにもぎゅうぎゅうになって座って、ひたすら喋った。 特に男の子たちがノンストップで喋りに喋っていた。

その間お酒を呑んだり、窓の外を見たり、膝の上にのせている雑誌や本をよんだり、誰かの会話にコメントを入れたり、年下の子の言うお馬鹿さんな話しに笑ったり。

夏の夜はどんどんと深くなっていって、窓から入ってくる風は優しく温かい。

ちょっと額に汗をかきながら、黙ったり、興奮して大きな声を出しながら面白いことを言ったりを繰り返す。

男の子たちはくだらない冗談や、終わりがない議論を繰り返して、女の子達はそんな男の子を、「ちょっと馬鹿ね」って感じで見つめる。 でも自分もかーっとなって、誰よりもボムな発言をしたり、大興奮で意見を言ったりする。

からだの感覚がどんどんとイギリスの真夏の夜に戻っていく。 窓の外にイギリスの森があるような気持ちになる。 懐かしいなぁと思っていたら、ギリシャ人の子が「今、ヨーロッパにいる気分になった」と言った。 同じだったから思わず笑ってしまう。

人が持ち込める雰囲気ってのはすごい。 体のサイズ以上に、多分私たちは周囲の空気も所有していて、そこに内面が投射されているのかもしれない。

2012-02-06

珍しく社交

この連休は珍しく社交をした。

新しい友達が何人か出来ました。 

1人はウェリントンから引っ越して来た美大の大学院生の子。 すっごく背が高くて、人当たりが柔らかくて、かっこいいけど、ちょっと変わっている。 夏なのにマフラー巻いてた。 マフラーは巻いてたけど、初対面の印象はとても良かった。 うふふ、うふふって笑いながら、お散歩行ったり、夜中に一緒に映画見に行きたい感じの子。 よしもとばななの漫画とかに出てきそうな感じ。

次に友達になったのは、家人のバンドでキーボード弾いている子。 機会がなくてこれまで遊んだ事がなかったんだけど、遊んでみたらすごく気があった。 セサミストリートのビッグバードに似ている。 大正時代の書生さんみたいな眼鏡をかけてて、大学で学位二つ取ってて(今三つ目を取得中)、目がきらきらしている。 笑い方が好き。 面白いことがあると、こっちの目を見て、いたずらっ子っぽく笑う。 こういう表情をずっと見えるなんて、彼女はラッキーだなと思う。 前髪とか、襟足とか、部分部分に夏の雰囲気が漂っている子。

この子はクリップウォークのやり方を知っている。


クリップウォークって、こういうの↑

勿論、このビデオの子みたいには上手くない。 どっちかって言うと、かなり下手。

でも彼のステップを見た家人と、大学時代からの友達と、変わった美大の男の子は狂喜乱舞。 本当に、両手をホッペタに当てて、アッチョンブリケみたいなポーズしながら、「きゃーーー! なんてかっこいいのー! 教えてー!」と、大興奮。 夕飯の後、ずっと皆で練習をしていた。








一向に上手くならない所が愛らしい。


こんな事をしながら夜を過ごす。 ぼんやりしてんなー。