今日は私の大学時代の教授が会社に来て、一日かけての商品開発会議だった。 朝ご飯、モーニングティー、昼ご飯、アフターヌーンティー、全てをひっくるめての会議。 休憩無し。 楽しかったー! ちょっとしたデザイナーズヘブン。
日本で一番すごいデザイン事務所でインターンをした友人が、「あそこはデザイナーズヘブン…。 全ての瞬間が楽しい。」と言っていた。 今日のうちの会社も結構そうだった。 やっぱ良いデザイナーは一緒に働くと盛り上がる。
教授は一緒に働いていて本当に楽しいんだ。 上司達も働いていて、「おおっ!」ってなるけど、教授のくれる意見はいつもワクワクさせてくれる。 いいね!
元々がアカデミックな関係だったので、やっぱり今でもどっか気楽だ。 いくら我が社の社風がCEOから平社員まで下の名前で呼び捨てっていうものでも、上司には教授に対してのようにずばずば物は言えない。 結果として伝わる意味が一緒でも表現方法が変わる。 育てている対象が会社か自分自身かっていう違いだと思うんだけど、コーポレイトな関係で誠実であるってのと、アカデミックな関係で誠実であるってのは違う。 自分がそれをどこまで理解できているのかは考えると怖いんだけど(私はかなり社会人として不適切な事を沢山している気がする)とりあえずいつも「最悪来週ぐらいまでには社会人のマナーをマスターしたい」といつも思っています。 なので怒らないで下さい、上司達よ。 いやっ、いっそ怒って下さい、上司達。
私の社会人としての成熟度の低さはさておき、教授は会う時必ず「今言える事を全部言わなくては!」状態になる。 今日個人的に口を酸っぱく言われたのは「自由にデザインが出来るぐらいに成熟する時期をいつ向かえるかは人それぞれ違う」という事だった。 「ある人は20歳でどうやったらより良いデザインが出来るのか腑に落ちるけど、他の人は40歳かもしれないし、60歳になった時に成熟するのかもしれない。 重要なのは、その段階までずーっと働き続ける事だ。」と言われた。 この教授は私の母校の学部長の教師でもある。 なので学部長が学生の頃の話しを出してきた。 「彼は早熟だったし、教師がいらないタイプのすごい才能がある学生だった。 しかも、誰よりもコツコツと仕事が出来る人だ。 でもいつもあの人は60歳になった時にマスターピースを作れるデザイナーになりたいって言っているでしょ? 君も長期的に考えるんだよ。 そうするとコツコツと仕事が出来るようになるから。 そうすると伸びるから。」と言われた。
卒業制作のプレゼンテーションの後、みんなでべろんべろんに酔っ払って先生達と話していた時、どうやって色んな選択をしてきたかって話しになった。 1人の先生は「いつも八十歳の自分を想像してみるの。 何かを選ぶ時は、八十歳の時の自分が後悔するかしないかで決める。 そうすると大抵の事は勇気を必要とする方を選択しないと後悔するって分かる。」と言っていた。 そして学部長は「僕は何が欲しいかが分かっているから、そこに向かって歩く。 ただ歩く。 別に選ばない。 何が必要か分かっているから、選ぶんじゃなくて、ただやるの。」と言っていた。 さすが天から降りてきた釣り糸にひっかかった魚は言う事が違うと思った。 ポルシェのデザインをしていた学部長は、神様にマグロの一本釣りをされたような人なんだ。 しかもコツコツ型ときたもんだ。 無敵じゃん。
私ももっと相手を興奮させたいぞ。 来週は一週間上司が出張でいない。 なので「私が帰って来た日に、大喜びさせてね」と言われている。 あっはっは。 怖いけど、やろう! やらなくてはいけないのだ。 「この娘っ子だけでは駄目だ」と教授が思ったみたいで、上司がいない間は頻繁に一緒に仕事をしに来て くれるらしい。 有り難いじゃないか。 良い週にしたい。
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