2009-03-24

サマーヒルペアレント ハンドブック

 昨日の不安な彼との夕飯の後、ちょっと私も不安になった。 

 ただこれをきっかけとして、よく考えたら何か良い事が思い出せそうだとも思った。 何かを思い出せそうなきっかけを掴んだ気がしたんだよね。 それでよく考えていたら、イギリスの学校で言われていた言葉を思い出した。 校長先生が言っていた言葉で、“ I would rather Summerhill produced a happy street sweeper than a neurotic prime minister.”("神経症の首相よりも幸せな街路掃除人に卒業生にはなってもらいたい")ってのがある。 もっと頑張ってみよう、もっと面白いことをやろうっていう情熱と同時に、この発言の持っているニュアンスも大切にしようと昨日思った。 

 学校を卒業する時に「自分の面倒をちゃんと見るようにね」って学校中の人達に言われた。 小さい頃から「幸せになりなさい」と言ってもらえていた事を私は個人的に嬉しく思う。 私にはこういう考え方が向いている。 私はちゃんと自分の面倒を見て、幸せの管理をしたいと思った。
 
 大学を卒業して、働きだして、どんどん自分が大学用にアジャストしていた面がとれてきているのを感じる。 会社の上司に「働くって、どんどん自分自身になっていく/もどっていくってこと」と言われたんだけど、結構そうだなと思う。 大学時代だけではなくて、本当にもっともっと幼かった頃に思っていた事とか考えていた事を頻繁に思い出すようになってきた。 まあ勿論職場にもよるだろうけど、今はそういうシーズン。

 久しぶりにサマーヒルのホームページを見てみたら、サマーヒルに子供を入れている親用のハンドブックが載っていた。 「おおっ、こんなのがあったのか」と思い読んだ。 たまたま友達と親についての話しをしていたので、ちょっと興味深かった。 読んでみたら、かなり笑えた。 当たり前にやっていた事なので、「こんなもんだろ」って思っていたけど、言葉にされて読んでみると結構過激で笑える。 この文章だけを見たら「なんたる環境!」となるだろうし、私の母校がプログレッシブスクールと言われる所以をちょっと垣間みた気がした。 暮してみると、普通以上に普通でも言葉にするとちょっと強烈で笑える。 言葉がすごくきつく聞こえるんだよね。 実際はすごく緩やかで愛情深い所なんだけど、文字で読んでみるとシニカルにすら聞こえる。 この学校について反対意見が多いのも分かる気がする。 なんかえっらいドライな場所に聞こえる面もあるものね。

From The Parents Handbook

Extracts from “Summerhill Parent’s Handbook”
Sending your child to Summerhill is probably one of the biggest decisions you will ever make.

Naturally you are apprehensive; wondering how being a “Summerhill parent” will affect your life.

Hopefully these pages will provide you with information, and perhaps calm some worries.

サマーヒルペアレントのハンドブックからの抜粋

自分の子供をサマーヒルに送るという事は、あなたのこれまでした下した一番大きな判断かもしれません。 サマーヒルペアレントになるという事があなたの人生にどういう影響を与えるのか不安に思う事は自然です。 このハンドブックがあなたの不安を解消する情報を提供していると良いなと思っています。


Being a Summerhill parent

サマーヒルペアレントでいることについて


Well, you have done it. After the packing, preparation, traveling, you have finally left your child at Summerhill. It was all very quick; you found your child’s Houseparent, found his/her bedroom, piled all their stuff in it – then probably a quick kiss or a hug if you were lucky and you are driving away up the front drive, feeling TERRIBLE.

The first thing to do is, don’t WORRY!

とりあえず、やりましたね。 荷造り、準備、旅行を終えて、やっと子供をサマーヒルに届けました。 一連の事はとても早かったでしょう(寮母/父を見つけること、子供の寝室を見つけること、荷物を置くこと)そしてもしあなたが幸運なら子供はハグとキスをしてくれ、あなたは"きわめてひどい"気分で校門から去っていったと思います。

まず始めにする事は、心配しないこと!


Even if your child looked pretty miserable as you left, they are unlikely to be homesick for more than a few minutes at a time. If they are unhappy to begin with, the houseparent and other staff will keep an eye on them and issue cuddles and comfort if permitted!

もしあなたの子供があなたが去る時に惨めそうな顔をしていても、数分以上ホームシックでいる事はまず無いです。 もし長々と不幸な気分で彼らがいるとしたら、寮母/父やスタッフがその子の事をよく見て、その子が許可したら抱擁をし、慰めます。

Rest assured that you will only get phone-calls from your child when they are thoroughly miserable -– just in case you were thinking you could relax and enjoy yourself at home! When they are happily playing or hanging out with friends they are most unlikely to suddenly think, ‘I’ll just go and call home to tell them what a good time I’m having. . . ‘

(もし、リラックスしたり、あなた自身でいる事を家で楽しむ事ができると思っているなら)子供から電話がかかってくる時は、その子が惨めに過ごしている時だけだと請け負ってから休んで下さい。 彼らが幸せに遊んでいたり、友達と一緒にいる時に突然”家に電話をして今どれだけ楽しいかを伝えよう”と思うってのはあまりないと思います。

From now on you will probably feel as though your child is in a separate world from you. You will get very little from the school to tell you how things are going. Just the occasional news letter, which will only say how the weather was last term – nothing important like when your child goes to bed, or if they get enough sleep, or who might be their best friend etc.

これからはあなたは子供があなたと違う世界に離れていってしまったと感じると思います。 学校からは本当にちょっとの事しか伝わってきません。 折々の天気やらを伝えるニュースレターぐらいです。 子供が何時にベッドに入ったかとか、十分に寝ているかとか、誰がベストフレンドになりそうかとか、そういう事はあまり伝わってきません。

When the holidays come you may be lucky and get a detailed account of last term from your child – but more often you will not. What happens at school is usually considered the kid’s own business, not necessarily to be shared with parents and relatives. For you, accepting this is part of learning to accept your new independent, free child. Try to imagine yourself in their place. Do you tell them everything that has happened in your life during the term when they were away? How much sleep you have been getting, whether you went to work or not, who might be your best friend - I don’t think so!

もしあなたがラッキーなら子供が休みで家に帰ってきた時に、前学期の詳細を細かく聞けるかもしれません。 しかしそうじゃない場合が多いと思います。 大抵の場合学校でおこった事柄は別に親や親戚と共有する必要の無い、子供のビジネスとして子供は考えます。 あなたはこれを認める事を通じ、子供の自由と自立の承認を学びます。 もし自分が相手の立場だったらと想像してみて下さい。 前の学期中に、自分の人生におこった事を子供に逐一伝えますか? 何時間寝ているかとか、職場で何があったとか、誰がベストフレンドになりそうかとか。 しないでしょ。

Being a Summerhill parent demands a certain amount of “letting go” of your child. The community of Summerhill will be a powerful part of their life from now on. Being independent does not mean that your child will love or need you any less – but they will probably need you in a different way than before.

サマーヒルペアレントでいる事は、一定の子離れが求められます。 サマーヒルのコミュニティーは彼らの人生の大きな一部にこれからなります。 自立されるという事は、あなたの子供がもうあなたの事を愛してなかったり、必要としないという訳ではありません。 ただ前とは違う形で求められるということです。

The children of Summerhill value their individual lives within the community. They enjoy the freedom to be themselves and to make mistakes. These mistakes can take many forms – most usually petty thieving, breaking bedtime laws, harassing other people etc. All the things that you and I did as children! In the school community the ombudsmen and the Meetings will deal with it with no fuss or bother.

サマーヒルの子どもたちはコミュニティー内の独立した個人であることに価値を見いだします。 自分自身でいる自由を楽しみ、沢山失敗します。 その失敗には沢山の形があります。 通常は小さな窃盗だったり、就寝時間を守らなかったり、他人をひやかしたりなどです。 それら全ての事は私達も子供のころにやった事です。 学校内のオンブスマンやミーティングでその問題は解決していくので、気に揉まないように。

Sometimes pupils are quite guarded with parents about what they do at school. Try not to worry if this is the case, it is quite normal. Most children want their parents to see them as saints and are very keen not to shatter the illusion! Whereas they are quite happy to misbehave at Summerhill, they are often not ready to be seen that way at home. You can help the situation if it occurs by ensuring that you don’t have high expectations. In fact, no expectations at all would be better!

時々、子どもたちは学校で何をしているのか親から隠します。 普通のことなので、その場合は心配しないようして下さい。 ほとんどの子供は親に聖人君子として見られたいと思っていますし、その像を壊さないようにします。 ただ家にいる時の自分と違う自分を見せる事にまだ準備が出来ていないのです。 もしそのようになった場合は、子供にそんな期待はしていないと伝えて、彼らを助けてあげて下さい。 実際、そんな期待は全くしていないと伝えてあげるといいです。

Not many of us can honestly say that we never break the speed limit when driving, or park illegally from time to time!

実際の所、私達が車を運転している時の時速や駐車禁止の場所やらを確実に守っているとは言えないからね。

Non-compulsory lessons
授業を強制しない事について

By now, you surely know that at Summerhill lessons are not compulsory. This really does mean that kids can stay away as much as they like.

サマーヒルがクラスの出席を強制しない事はご存知だと思います。 これは本当に、子供が授業い出たくなければいつまでも出ないと言う事です。


As parents, you will have to think very carefully about how you are going to handle this situation when it arises. All too frequently, we have well-intentioned parents who think they won’t mind if their child is not working hard, but when it happens they give the kid a hard time or apply subtle pressure in a benign way.

親として、きちんと丁寧にどうやってこの事柄を対処していくか考えて下さい。 大抵の親は自分は気にしないと思いつつも、実際なってみると子どもたちに厳しくあたったり、プレッシャーをかけたりします。

Remember, at Summerhill your kid could theoretically NEVER go to a lesson – they have that right. Staff members are not going to persuade, cajole or bully your child about lessons. Though, of course, we will always be realistic about a kid’s future options and certainly will approach them to offer help if they are struggling with any aspects of this.

サマーヒルでは、あなたの子供は理論上一回も授業にでない場合もあります。 そしてそれは彼らの権利です。 教師も促したり、おだてたり、その子とでいじめたり一切しません。 ただ学校側はいつでも子どもたちの将来の可能性に対して現実的で、もし授業に出る出ないと言う事で子供が困惑している場合はいつでも手助けをしても良いかと子供と交渉します。

It is painful to see some kids persistently enrol in many classes, maybe to please parents who are knowingly (or unknowingly) applying pressure. These children will not be regular attendees and will frequently develop bad consciences about the whole issue. You can see it wrapped about them like a heavy cloak. It is destructive to their development and their whole attitude to learning.

子どもたちが授業の登録をしまくっているのを見るのは痛々しいものです。 知ってか知らずか子どもたちにプレッシャーを与えている親を喜ばすためにそういう事がおこる場合が多いからです。 そういった子供は定期的な授業の出席をしない場合や、学業に対ししばしば悪い自制心/価値判断を発達させてしまう事が多くあります。 その子どもの周りにおもっくるしいマントのように巻き付いていきます。 子供の発達や学習、態度に有害です。

Remember Neill’s famous quote:
“ I would rather Summerhill produced a happy street sweeper than a neurotic prime minister.”

ニイルの、"神経症の首相よりも幸せな街路掃除人に卒業生にはなってもらいたい"という言葉を思い出して下さい。

Of course, Summerhill kids are very aware of pressures from the outside world. For instance, friends or relatives might be talking about their own achievements in class – this does not go unnoticed and can often make our kids feel inadequate academically. This is something that we constantly have to deal with at Summerhill. Our kids have self-esteem as high as the sky, but academically they often feel vulnerable.

勿論、サマーヒルの子どもたちは外の世界でのプレッシャーを十分に承知しています。 友達や親戚が彼らの学力面での達成を話しているのを聞いたりもしています。 子どもたちはそれに気がつきますし、学業面で力不足だと感じさせます。 これはサマーヒルでは頻繁にディールしなくては行けない事です。 私達の子どもたちの自尊心は空よりも高いですが、彼らは学業面に関しては弱みがあると感じています場合があります。

と、永遠と続いていく。 自分と親が通過した事柄だからだろ。 ものすごく笑えた。 こういう事がいちいち重要だった時期がまるで昨日の事のようだけど、実際は大昔なんだよな。

 私を育てるのは、楽しい通過地点が沢山あると親に言われている。 なんか楽しいらしい。

 もしかしたらサマーヒルに行って楽しかったのは私だけじゃなくて親も同じだったのかもしれない。 子供は周囲から「幸せになれ。 幸せになって、いっぱい遊んで、楽しく楽しく過ごすのだ。」ってやられるだけだからそりゃ楽しいけど、お膳立てしていた親やら学校やらは、いちいち「心配しないで!」とか「子離れの仕方」とか「子供にプレッシャーをかけないように!」ってやりあっていたのだなと思うと愛おしくなる。

 なるほどね、親に歴史ありだと思わさせられました。

 方法はどんなのであれ、基本的に多くの親は子供が幸せで、高い自尊心を持ち、ケアの行き届いた生活を保つ事を望んでいるのだと思う。 そして、同じように突き詰めて考えると友人同士、職場の仲間同士、周りの人達に得てもらいたいと思っているのはそれなんだと思う。 その為に働くし、その為に学ぶのって面は大きいと思うよ。 私は私の友達に幸せでいてもらいたいし、その幸せさは友達なんだから私からも理解可能であって欲しいと思う。 

 だから自分を大切にしていない人を見ると、そんなに自分自身や世界と戦争をする必要はないのにと残念な気持ちになる。 何が幸せで、何が自分にとってのケアに満ちた自尊心の高い生活かってのは人それぞれで全然違うのだろうとは思うけれども、自分でちゃんとそれを考えて、決めて、これだと思っている事に向かって日常を過ごしてもらいたいと思う。 芸術や仕事、家族、恋人はその為の構成要素だと思う。

 友達の間でのメチャクチャな生活の仕方とかを見ていると、生活の為に働いているのか、働く為に生活があるのかと、友達として心配になる。 名指しはしないけど、健康診断でひっかかった、大磯出身のあなた! クソ忙しいみたいだから、このブログを見てるかどうかしらないけど、結構真剣に君の事を私は私の見方で心配してるよ。 価値観が全く一緒だとは思わないから、私が「これを大切にする」と思っている事と、君がそう思っている事は噛み合ない面が多いとおもうけれども、それでもちょっと限度を超えたんじゃないかって気がしてならない。 少なくとも理解できなくなってきたし、友達として止めたい。 自分が私生活で出している声が、ほとんど悲鳴になってしまってないか? 何が欲しいのかはっきりと考えて、バランスとって生活して下さい。 私もそうだけど、君はかなり流されやすいし、落ち着きないから、そこらへんちょっと人一倍考慮した方が良いんじゃないの? ヒヤヒヤして仕方がありません。

No comments: