この間Open Reel Ensembleのパフォーマンスを見に、ラフォーレに行ってきた。
Open Reel Ensembleは今日本で一番私が好き/気になっているミュージシャンの子たち。 別に音色とか世界観が私好みとかってのじゃなくて、どっちかっていうと技術的な発想がとても好き。
anyway, Open Reel Ensembleは絶対一回は見た方が良いと思う。 25歳の私の感覚からするとthe 同世代。 パフォーマンスに出てくるボキャブラリーが全部分かる感じ。 でも組み合わせが「思いもつかなかった!!」って感じのばっかり。 すっごい。
彼らは名前の通りOpen reelに音をその場で録音し、そしてそれを演奏し、いろいろな形でその音質を加工し、リズムを作って行く。 またiPhoneを使ってデジタルにもコントロールを音質に与えている。 そして何よりもスーパーフィジカル。 機材が結構でかいから、全身使って演奏する。 もう、そこに私、きゅんきゅん! 友達の間で Open Reel Ensembleは今年ぐわーっと人気が広がったんだけど、先に見た子から「動きにクラクラするから、楽しんできて」と言われていた。 本当にその通りだったよ!!
彼らはダウナーじゃない。 でもキャピキャピしていない。 すっごい「そのまんま」感が美しい。 多分フェイク感が少ない人達が私は好きなんだな。 なんかすっごい正直な気がするんだよ。
とりあえず、彼らのチャーミングなブログはここから。 彼らは音をその場で録音して、再生して、それをその場で加工して行き、どんどんと音を重ね合わせて行くプロセスを通して音楽を作る。 これって私の連れ合いもいつもやるんだけど、最近過熱した方法なのかな? それとも伝統的なプロセス?
同じイベントで作品を発表していた劇作家の柴幸男君も演劇そのものをそのプロセスで作っていた。(この柴幸男君の作品もすごい良かった。 私の二歳上の子。 この子も怖いぐらいに同世代。) 録音と反復とその音の重ね合わせと構成によるストーリー展開。 すっごい良かった。 彼のインタビューを読んだ時に「Adobeのソフトを使った時のような作り方」って話しをしていて、以前私が思っていた、音楽制作ソフトとグラフィックス制作ソフトのコンセプト
の類似、その中で特にレイヤーっていうコンセプトが現在制作されている物の性格を結構決定しているよなってのが、演劇でもそうだったのかと驚いた。 多分私たち世代は、レイヤーって機能が好きなのだ。
大学で技術の進化に伴う作品の変化についての授業をうけたことがある。 例えば今イラレとかCADで使われるペジェ曲線の発明が、どれだけデザインを変えたかとかって話し。 デザインや建築でゴシックリバイバルが生じた理由の一つはペジェ曲線の発明らしい。 なんでだか分からないけど、超ディープに観察するとペジェ曲線ってドゥルーズの襞の話しまで行けるらしい。 そりゃこじつけだと思って真剣に聞くのをやめたけど、授業の主題であった、技術の発明とそれに伴う表現の変化ってのは、いつでもビビッドで面白い話題だ。 本当に、たまに「私はペジェ曲線とレイヤーだけで作品を作っている…」って思う事あるもんなぁ。 これが時代からの制約なんだよね。
そういえばさ、Open Reel Ensembleの面白い所は「発明」に対する喜びに満ちあふれているからだと思う。 それがかれらの透明性とか朗らかさを支えていると思う。 アナログ機材を身体を使って踊るようにコントロールする事、デジタル機材を使ったそれの制御、全てに小さな発明が溢れている。 私はそういう作品がとても好きだ。
あとその晩は contact Gonzo×姫野さやか(from にせんねんもんだい)の「ddddddddd!! ccoonnttaaccttggoonnzzoo!!!!!!!!」がファンタスティックだった。 姫野さやか、奇才。 クール過ぎ。 殆どあっけにとられた。 客席に背を向ける形で演奏したんだけど、ドラムを叩く人の後ろ姿のすごさを始めて知った。 後上にも書いたけど、柴幸男「反復かつ連続」が完成度すごく高くて良かった。
夜遊びってすっごい楽しい!
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