2009-04-20

えんがちょ!

 元クラスメイトがウェリントンから週末遊びに来ていた。 彼女は私からすると狂いきった変な女性だ。 彼女と一緒にいると世界を歪んだ鏡を通して見ているような気分になる。 そして最終的に強い吐き気と足下のぐらつきに襲われる。

 彼女と、長い長い散歩をながら、これまでにおこった様々な事が出来る限り将来へのダメージにならないように、こんがらがった糸を解こうと沢山話した。 話せば話すほどに私の生きている世界が足下からバラバラになっていく感覚に襲われた。 それ位に何かが徹底的に違って、相手が不気味に歪んでいると感じる。

 彼女は多分、私が持っていると勘違いしている何かを欲しくてたまらなかったのだと思う。 私のキャパシティーを超えた要求を終始してきていた。 こんなに一人の人に挑戦され続けた事は無かった。 もう過去の話で、今は彼女が日常的に身の回りにいない事が、悪夢から目が覚めた時のように嬉しく思える。 彼女は私からすると歪んでいる。 そして悪夢のようにねっとりとしている。 残念だけど、私と性質があわない。

 途方も無い無力感と、相手に対する嫌悪感、同時に相手を知り尽くしている感覚や、ある種の愛着、そういうのが一気に襲ってきていた。 「三年間私はあなたのためだけに生きてきた。」と言ったとき、相手は嬉しそうにしていた。 多分そういう相手がいてくれるのが嬉しいのだ。 誰かに犠牲に成ってもらう事で力を得た気分になるタイプなのだろう。 でも私はもし誰かにそんな事を言われたら、「そんなんじゃ駄目だよ! 自分の為に生きて、たまに一緒に働きかけて、一緒に楽しむ程度が一番良いよ! クールにいよう。」って言うだろう。 ただ見事に負けて、確かに私は三年間、相手へのいらつきと、なんとかしたいっていう衝動にかなり多くの行動を制約されてきていた。
 
 そういう差がものすごく悲しい。 あまりにも差がある。

 そして、その差のでかさから、私が人に心身を委ね過ぎ無いのか?という疑問が頭にぐるぐる回る。 でも思考停止になる位に意味の分からない世界に私を連れて行く相手に、簡単に自分を差し出せる位に自由な性格は私はしていない。 残念だけど、結構そこら辺私は頑固なのだ。 そしてその頑固さが相手に火をつけたのだろうとも思う。 なので暴力的なバトルが日々行われいた。 最終的には私が「私がこんなんだからいけないんだ」と始終思っていた。 いやいや、そんな自分に無茶を強いるほど価値のある関係じゃないからと距離のある今は思うが、近くに彼女がいると、彼女の欲求不満や、彼女の不安定が全部私の至らなさに直結している気がして、非常にめげた。

 例えば、他に大切な人がいる場合「こんなに吸い取られきった感じで家に帰って、彼に会うのは申し訳ないぐらいに社会悪だから、この女の問題とはディスコネクトしなくては。」と堂々と思える。 でもだんだんと周りの人を切り取られていって、自分には彼女しか今いないのだという心理状況に持っていかれているときは、もう、彼女の事を狂っていると思う私が狂っているのかと、なんでだか全部完全に私の所為な気分になって惨めきわまりなくなる。 人生がこれっぽっちも楽しくなくなるんだよね。

 昨日の夜、家に帰り、深夜会ったまともな友達と遊んだ。 途中まではかなり楽しくのどかな時間を過ごしていたんだけど、酔いが醒めてきた時に「度があっていない眼鏡をかけたときのような、歪んだ鏡を見たときのような気持ち悪さが取れません…」と言いながらめそめそした。 そしてボカンとむかつきが沸き、「もう二度と会いたくない。 関わりたくない! えんがちょ!!!!」と心が叫んだ。 無駄だ! もし私が狂っているのならば、「残念な人生だったな、アンナ」と自分で自分を受け入れなくてはいけないし、もしそうではなく、彼女と私の相性の問題だったのならば、えんがちょだ。 

 もー、なんなんだろう、この感じ。 本当に歪んだ鏡を通して世界を見ているような気分になってしまうのだよ。 普通? こういうのってよくある事?

2 comments:

haricot-rouge said...

たまに、こういうことは、あるみたいですね。
おいらは「やばい!」と思ったときに逃げ切る体質なのですが、友達で、がつりと4つに組まれたところをみたことがあります。
気がつくと、びっくりしたり、しますよね。

彼女にとってもきっと洞窟の中みたいな日々で、いつかきっと抜ける、もはや私たちのストーリーは閉じられたんだわだからお互いが近くにいなくてももうきっと大丈夫、そう思ってみるとか、どうでしょう。遠くから祈る気持ちで。
離れるのも人間関係!

Anna said...

私多分掴まりやすい方だと思う。 

うん。 洞窟の中にいる感じなんだろうな…。 何か出来たら良いと思っていたけど、結局何もできずに引き込まれて終わった。 残念だけど、こういう事ってあるね。

やっぱ一緒にいて楽しい人と一緒にいたいわ!