最近えらく普通な友達が出来た。 「見事だ…」と相手を見ながらあっぱれな気持ちになるぐらいに、普通なんだよね。
しいて言うなら、ジャスパー・モリソン並にスーパーノーマル。 モダニズムデザインから神経症的な純粋への強迫観念を脱ぎ去った先にある「普通」って感じなんだよね! しかも下地に「日本民藝館」的な「健康の美」「正常の美」がある感じで、「柳さん! 走ってきて! この人の事収集して!!」って気分にさせてくれる。
さて、そんな普通な人は、普通なエピソードに溢れている。 例えば、幼なじみと一緒にバンドを組んでいるとか、しかもそのメンバーで一緒に住んでいるとか。 なおかつ大学の専攻まで一緒だとか…。 よっぽど気が合ってるんだね。 心温まる良い普通の話しだ。
二ヶ月ぐらい前、そのうちの1人が普通な人のお財布を掴みながら、「これを窓から投げてやる!」とふざけたそうだ。 「そんな事をしたらお前のお尻を力の限り下から殴ってお仕置きしてやる!!!!」と宣言をしたものの、幼なじみは窓から彼のお財布を投げ捨てたらしい。 「なんて事するんだこの馬鹿!」と怒った彼は、宣言した通りに幼なじみのお尻を力の限り殴ったそうだ。 そしたら、幼なじみはただ「いってーー!」って叫んでおしまいだったんだけど、殴った本人は手首の骨にヒビはいっちゃったんだよね。 どれだけ固いの、幼なじみのお尻。 強烈な激痛が手首に走ったんだけど、恥ずかしいから一ヶ月以上ほっておいたんだそうだ。 まさかヒビ入っているは思わなかったそうだ。
案の定手首がまわらなくなっちゃったから、最近病院に行って、お医者さんに「大人なんだから、すぐに病院に来る! あと、幼なじみのお尻なぐらない!」とものすごく怒られたそうだ。 来週手術。 あっはっは! 普通!
これまで極端に神経質な友達が多かったので、「誰かが誰かのお財布を投げる」とか「お尻を殴る」なんて事は一切無かった。 そんな事したら一生絶対、恒常的に、心の底から恨まれたし、相手に一生消える事の無いダメージを与える事が出来たと思う。
「ヒビ入った事幼なじみに言ったの?」と聞いたら「うん。 暴力のくだらなさが分かったかって笑われた。」と悔しがっていた。 「子供のころ、幼なじみに屋根から飛び降りろってやじをかけたら本当に飛び降りて、足首にヒビが入って、今度自分がする手術と全く同じのを相手がしたんだよね。 業かもしれない。」と別に相手のお尻の理不尽なまでの固さに怒る訳でもなく、普通に許し合っている所にも感心した。 普通。
そういう私からすると普通な感じを見る度に、胸の中では「柳さん! お願い、駆けつけてきて! 収集! 収集!」ってなっている。 まさか、自分のそんな事を感心されているとは御本人思ってもいないだろう。
あっはっは。 それにしてもお尻殴って、手首にヒビ入ったってのはないでしょう。 アホだ。 レントゲン写真を見ながら、車の中で息が出来なくなるまで泣き笑いをしてしまった。 端から見たら、車の中でレントゲンを見て、むせび泣いている女だ。 「どんな不幸が彼女におこった?!」って思われても仕方がない。 実際の事は、彼の幼なじみのお尻の強度に笑いのつぼを押されまくっていただけなのだけれども。 いやー、人によっては、お尻って案外固いから、殴っちゃ駄目よ。
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