2009-04-06

ねじ巻き鳥クロニクル

久しぶりに村上春樹のねじ巻き鳥クロニクルを読んでいる。

日本語版だとどう書かれているか分からないのだけど、英語版だと"Spending plenty of time on something can be the most sophisticated from of revenge."と主人公は叔父から言われる。 主人公はこの言葉を聞いて「一体何に復讐を?」とびっくりしてしまう。 しかし、彼は今おこっている事、悲しみの根本的な、そしてシンプルな原因に気がついた時に心から怒りが沸き上がり、全身に怒りがまわる。 そして叔父さんの言っていた言葉を、初めて聞いた時とは結構違う形で理解する。

「怒ったら負けだ」と思ってしまう事がある。 でも怒れなかったら負けって事柄もある。 それが自分にとってエッセンシャルな悲しみを引き起こした事ならば原因に堂々と怒っていいのだと思う。 というか怒らなくてはいけない事柄って絶対にある。 怒らないで屈折してってただ悲しんでっていうプロセスは、よろしくない。 怒れる人になる。

4 comments:

Unknown said...

先ほどにコメント書いてたらエラーが・・。うーん。自分のブログも失ったことあるし、Bloggerとは相性が
よくないのかしら。

さて、寝る前のちょっとした時間に『海辺のカフカ』を日本語で読んでいる。ゆっくりそしてじっくり言葉を味わいながら。大島さんというキャラクターは日本語で読んだ方がずっと魅力を感じるね。小さい例として、韓国語だと「僕」と「私」が同じく翻訳されてしまうとか。

確かに怒れなかったら負けって事柄もあるね。しかし、そこで勝ったら駄目な場合もある。「負けて勝つ」という事柄もあるのです。それでも自分にとって悲しいというのは変わりない・・のかな。

Anna said...

うん。 大島さんは良いね。 

韓国語だと第一人称って一つなの? 知らなかった。

海辺のカフカを読んでるなら、岩波新書から出てる大江健三郎の「日本の「私」からの手紙」も読んでみたら良いと思う。 私は絶対に、この大江健三郎の文章が海辺のカフカの元ネタなんだと思う。 確か「天皇が人間の声で話した日」ってパートで特にそう思った、気がする。 とにかく、大江健三郎の終戦の日の話しが、そのまま海辺のカフカなんだ。 ただの偶然の一致なのかもしれないけど、優れた文章だって事には変わりないので、是非っ、読んでもらいたい。 

ちなみに英語版だとすごくロジカルな文章になってるよ。 元々英語で構造とかトリックを作っているのかなあとすら思える。 日本語でのちょっとしたぶれがとれて、ああ、これとこれが繋がるのか…ってのが頻繁におこるの。 英語版でだと透明感がすごい。 日本語版の方はもっと生々しい感じ。





それにしてもね、なんでこんな事を思ったかというと、一昨日の夜、あまりにも見事なストーリーのとんでもない夢を見たんだ。 夢の中で私は終始悲しかった。 そしてその夢の味わいはここ数年間の出来事の最も的確なレビューだったんだ。 ちょっと面白すぎるし、「アンナって人としてどうなんだろう」って内容だからストーリは言わないんだけど、物の見事にそのまんまな内容だったの。(でも、うけるからいつか言うかも。)

あまりにも悲しかったから明け方目が冷めて、びっくりしながらベッドの中でずっと内容を反復した。

思わず、声を出して「なんたる体たらく」って言ってしまった。

そうしている内に何年間か心の中にあった納得しがたい切なさや悲しさの原因が見えたんだ。 これが自分の心が、私の頭に気がつかれずに数年間感じていたことが事がはっきりしたの。

原因が見えたら初めてただ漠然と悲しいってのが終わって怒りになったんだ。 特定の誰かに対して怒ったとかってのじゃなくてただ怒ったの。 罰する為にとかでもなく、ただ、怒った。

で、朝はっきりと目が覚めた時に、静かに色々と変わっていた。


ルークに関しての事だったんだけど、「こーーーれに対して私は欲求不満で、いつも悲しかったのか!」ってなった。 

ご存知の様に、私は長々とこの事ばっかり考えていたんだけど、やっと最もシンプルに悲しかった事の原因が分かったんだ。 最後らへんは「なんでこんなに悲しいのか」が不思議で不思議でたまらないトピックだったから。

本当に"Spending plenty of time on something can be the most sophisticated from of revenge."だなと思いました。 途中で投げ出しちゃいけない。 復讐って悲しみの原因にきっぱりと対処をする事なんだなと知った。 別に、相手を刺すとかじゃなくて。

とりあえずやるだけやったって実感した。 少なくとも私の側の事は片付いた。 やっとこさ「怖い女」終了だ。


だから昨日はメチャクチャに可愛い子とデートをした。その子から携帯に連絡が来た時に「うわっ、番号、超セーブ」ってオートマティックに思ったの。 これって良い反応じゃない? 私大抵番号セーブしないじゃん。

すっごいカジュアルな関係なんだけど、なんか楽しいのよね。






コミットしていなかったら怒らないじゃん。 傷ついたり、ふてくされたり、自分からの積極性とか、真っ正面からの感情とかは持たない。 部外者としての反応を持つ。 

それに無駄なところで勝っても次につながらないし、下手すりゃもっとめんどくさいことに巻き込まれるし、本当に関わっていると思っていないことでそういう態度をとってもねってのはある。 そういうときは散歩なり道草なりして、「っちぇ!」って言うしか無いね。

ただ、自分が「これには関わっている」って決心していることの場合は、絶対に怒った方が良い、気がする。 怒る技術や勇気を持つに超したことは無いわ。

Unknown said...

ながっ。笑。
対応はメールか、チャットだな。
そして、夢の話しも聞かせてね。
ぜひとも!

Anna said...

だんだん忘れてきちゃったんだけど、是非言いたい! 笑って、私の無意識を!

今度電話します。

ラブ。