2009-01-29

トロン! トロン! トロン!

 私の大好きな友達から連絡があった。 彼はトロンというキュートな名前の持ち主で、結構ブログにも頻繁に登場している仲良しの友達だ。 大学の時のクラスメイトで大好きな大好きな友達。

 共通の友達から、トロンがもうすぐウェリントンを去ると言われた私は、結構不安な気持ちで彼にメールを書いた。 「仕事ねえよ、やる気ねえよ、このまま放浪だよ」とかっていうヨワーイ行動でもされちゃったらどうしようと思ったから。 

 すぐ電話をかけ直してくれて(でも真夜中に。 奴は会社勤めの人間の時間の流れを理解してない。)「実はオランダのデザインオフィス(めちゃくちゃ実験的で有名な所)でインターンシップが決まったんだ。 一旦親元に戻って、来月には出発する。 でもその前にオークランドに寄るから一緒に騒ごう。」と言われた。

 私は嬉しくて心がボッカーーーンってなった。 彼の滑り出しが何よりも嬉しい!!! 「すごい! すごい! 本当にすごい! ありがとう、うわー急に私もやる気出た。 頑張って、私も君ぐらいの行動範囲で次のステップ探す! ありがとう、ありがとう、ありがとう! 本当に誇りに思うよ。 君の友達でいて嬉しい。 もうどうして良いか分からないぐらいに好き!」と電話口で連呼した。 声が数オクターブは上がった。

 「インターンが終わったら、アンナがアプライするって言ってたデザインの実験工房にもアプライする。 だから年末にはきっと一緒に××にいるはず。 一緒にヨーロッパ中で遊ぼう。 とりあえずその時期はアンナの予定に合わせるよ。」と言われた。 「っげ! 競争相手が増えた。」と一瞬小心者の私は思ったけど、一秒後には一緒に冒険をしようと言ってくれている友人にとてつもない愛情が湧いた。 そうでなくっちゃ! そうこなくっちゃ! 一人じゃ出ない勇気も、連れ合いがいたらなんとかなるかもしれないじゃん!

 「その実験工房の後はイギリスに行って、RCAでファインアートのマスターを取る。 アーティストになる。 一回目のインターンがこのオランダのデザインオフィスに決まった時点で、そうなる運命なんだと思うんだよね。 この手の世界にとどまる事にしたんだ。」って笑いながら言われた。 確かに。 電話じゃなかったらその場で抱きついていただろうな。 こんなに興奮する話しって無い。 

 私がこれからやりたい事を結構尊重して応援してくれるこの友達は、「だからほら、僕らって利害が一致したじゃん。 お互い頑張ろう。」と朗らかに言ってくれた。 確かに私達が将来立ちたいと思っているポジションについたとしたら、お互いがお互いに結構便利な存在だろうと思う。 

 やったね! 

 多分仕事をし始めると誰でもそうだと思うけど、それまで一緒にいてくれた人達とどこまでこれからの人生を重ね合わせるかとか、お別れするかって問題って思いのほか切実な問題として直面する。 特に私の周りは産業の性質もあって、大概の人はジュニアデザイナー武者修行の最初の時期を違う国で過ごそうとする。

 そして一緒に冒険をしてくれる人が多ければ多いほどに、自分もそのゲームから下りれなくなるし、やる気も湧くし何よりも怖くなくなるから成功率が上がる事も知っている。 でもどうしても譲れない物事もあるから、好きだってだけでついて行けないとか、引っ張り込めないってのもある。

 だから心を込めて、一応好きな人みんなにはプレゼンする。 ここで「私の当座のライフプランはこんな感じです。 もしご意見があれば喜んで聞きます。 引きたい事や、加えたい事、協力してくれる事や、そもそも根本的に修正したい所があればおっしゃって下さい。」って言えてなんぼだろうと私は思うよ。 じゃなきゃ、どうにもなんないじゃん。 売って、魅せてでなんぼだよ、こういう事柄って。 そして、周りがそういう話しをした時は、魅惑された場合私が聞きたいと思っているレスポンスを徹底的にする事にしている。

 聞くだけで切なくなっちゃう、別れたくない相手の将来のプランも、頭の半分で泣きつつ、もう半分ではせめて友達としての誇りを胸に結構大々的にサポートした。 なぜなら、そのプランに結構魅力を感じてしまったから。 後ちょっと涙レベルが上がっていたら、机をひっくり返して、「駄目駄目駄目駄目!! 私のいない人生計画なんてたてないで! そのプラン却下! 大々的に却下。」って言いながら泣きついただろうな。 でもまださすがにそういう人には会っていない。

 たまに運良く色々と重なる人がいる。 そんな時は本当に色んな嬉しい気持ちが沸き上がる。 一人じゃ怖くて結構行動が小さくなってしまう。 たまには人と一緒に歩きたい。 そんな感じで、トロンどうもありがとう。 とりあえず、すっごい嬉しい! 彼の人生が滑り出した! ってか勿論もう滑り出してたけど、結構明確な通過点を通った。 しかもnice one.

 ううう、どうしよう。 興奮して眠れない。

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