2009-01-28

今更だけど、負け犬の遠吠え

 社会人になった事だし、女だし、負け犬の遠吠えを読んでみた。 

 成田空港からの道中の共として酒井順子の外のエッセイを読んでみたら意外な程面白く、じゃあせっかくだからあの有名な本も読んでみようと思って手に取ったのだ。 

 そうしたら、本の中で負け犬層とされている年齢からは十才ぐらい若い私も、結構確実に負け犬だと分かった。 これは、これは、これは…。 のんきに朗らかに暮していたつもりだったけど、本当は着実に負け犬の階段を登っていたのだね!

 12で家を出てから早12年。 すでに人生の半分の長さを、一人で好き勝手に過ごしてきてしまった。 親御さんの監視下から逃れている期間の長さでは十分、一般的に負け犬年齢層の方々と変わらない所に、私の敗因があるのかもしれない。 ほとんどすべてが当てはまってしまった。 しかもみんなそんな暮し方をしているんだと思っていた。 でも違うんだね。 三十代で、もう結婚していて、子供までいる人っているんだね。 

 たまに人に「アンナのマナーは他の人と違うから」とかって言われる事があった。 それは周りから「そこには手を出すな」と言われた人達や物事に、面白いからって理由だけで手を出して痛い目にあった時。 しょうがないから、笑いながらその話しをした相手に、またまた大笑いされながら「私なら出来ない! まず、そもそもそれをしようと思いつかない! いやー、マナーが違うわー。」と涙を流されながら言われたりした。 そして次に若干真剣な顔をして「本当に、マナーが違う…。」と唖然とされた。 

 確かにそういう事を言ってくる人は勝ち犬になりそうなタイプの子で、多分それは彼女を通じて訪れた天からのお告げの一種なんだろう。 気がついていなかった。 でも多分、そうなのだ。 ここで心を改めて、ライフプランを練り直さないと、多分、確実に十年後の私はもっと負け犬! 

 しかも今の負け犬層の方々なんかよりも始めた時期が早かったという事も手伝って、もっとワイルドに、もっと笑える感じな負け犬になる事は火を見るよりも明か! もう一つおまけに多分低収入で救いない感じになりそうだ。 それは困る。 こいつは困りますよーと、本を読みながら私は思った。 ここで選択肢は二つある。 経済力をつけて、しっかりとした負け犬になるか、誰かと運命共同体として生きる準備をするか。 どっちもめちゃくちゃ難しそうだ…。 この難しい感じに挑んでいくのが大人になるってことなんだろうか。 ってかこんな枠組みを真剣に真に受けて良いのだろうか。 でも結構笑えたから、核心ついているんだよなあ。 そんな事を悶々と考えた。
 

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