大学の時の友達がみんな「寂しくなったら、すぐに電話するんだよ。」とか、「ちゃんと楽しんでる?」とか「友達出来た?」とか聞いてきてくれる。 本当に優しい人達だよなあと思います。
私が大切にされていると感じている時と、そうでない時の拗ね方の差を知り尽くしている人達なので、ただひたすら優しい。 ううう、君たちのおかげです。 彼らは私を気にかけていると示してくれる。
そして、なんか就職したら会社では毛虫のように扱われ、馬鹿にされ、ぼろぞうきんのようにされるのではないかと私はヒヤヒヤしていた。 変なテレビドラマを見すぎたんだろうか。
でも意外な事に就職して初めて知ったのは、ものすごく周りが尊敬を込めて扱ってくれるという事だ。 仕事場では人ってのは、基本的にとても大切にされるものなのね。 社風なのかもしれないけど、みんなお互いにものすごくリスペクトがある。 なぜならば、誰もが貴重な人材で、会社の大切なお金の投資先だから。 そういう意味では大学の方が競争社会だった。 なんか目的が違う物同士でお互いに張り合ったりした。 そしてそういう状況にいると分かっているから、お互いがお互いにいたわり合っていたって言う面もあると思う。 大学でのお互いの尊重と職場でのって全然違う。 それに結構驚いている。
「ブルーオーシャン戦略で行く!!」
「これだから新卒は甘いんだ! レッドオーシャン戦略以外無いんだ!!」
「いや、それでSONYは転けたじゃないか!!! 任天堂に学ぼう!!!」
「なんでお前の例えは全部日本のメーカーなんだ!!!しかも何故ゲーム?」
「だってそれ以外知らないからだ!なぜならば、日本人だから!!!でももっと勉強してくる!!!」
「よしきた!」
と鼻息荒く経営陣と喧嘩していると、妙にアドレナリンが出て最後にはお互いにやけに楽しくなっちゃうし、大学での対等とは違う意味での対等さとか平等さを感じる事が出来る。 そういう意味で大学より気が楽だ。
やっている事の内容は大学にいたときとさほど変わっていないんだけど、でも周りの雰囲気が違う。 やっぱり最後に本当に作って売るっていうのが入るか入らないかで、本気度が変わる。 しかも同じゴールを目指しているから、大学でのみんな違う物を作っている時とは全然違う一体感があるし、意外な程失敗への恐怖を持たないですむ。 補い合っているっていうのを肌で感じるからだろうか。 私が間違っていたら、相手は本気で訂正してくる。 だって、チームワークだから。 チームの人達と頭が繋がる感じが確かにある。 そして学生の時とは全然違うタイプのリスペクトを社内の人とは持ち合う事になる。 面白い。
そして怖いおじさん達を怖くないと感じ、対等だと思いながら喧嘩できるのは、いっぱいの人にこれまで大切にされた記憶があって、結構自意識が高いからだってのは分かっているから、大学で良い意味でも悪い意味でも人に揉まれてよかったなあと思う。
大学にいた時、先生に「今君たちは気がついていないけど、とても美しい時間を過ごしているんだよ。 沢山写真を撮って、見た物や感じた事を忘れないようにしてね」って言われたときの事を思い出す。 確かにその通りだなと思う。
会社帰りに友達と電話で話していると、相手の出す声のトーンが優しくて優しくて、涙が出そうになったりする。 同じ年代で、同じような興味を持ち、同じ課題を四年間もして、毎日毎日飽きずに顔を合わせ、一日に一回は一緒に食事をとっていたっていう不思議な真空状態は確かにスペシャルだった。 全てがキラッキラに美しかったとは口が裂けても言わないけど、普通に毎日が大切だったし、かけがえがなかった。
今日、私の大学の教授が会社に来た。 私の卒制の担当だった人だ。 嬉しくって、ハグ。 二人ですっげーにこにこしながら笑い合った。 これからは同僚なんだよなあと思うと変な感じだ。 やっぱり先生は先生なのか、先生の前になると急に大学の頃の態度になってしまう。 なんか面白いな。
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