2006-12-14
鬼退治
チャンスがあったから指圧に行ってきた。
凄かった。 壮絶。 多分、鎌倉中に私の悲鳴が響き渡ったと思う。
小町の一角にある素晴らしい日本家屋(決して豪邸ではないのだけれども、素晴らしい細部がある)の日の当たる和室で、障子からの光をさんさんと浴びながら和布団にぬくぬくに包まれ、おばあちゃんに指圧してもらう。 (関係ないけどその家のガラス戸から見える庭は、マジで絶景。 小さなスペースに美が詰まっている。) こんなに若くて元気いっぱいであるべきの私がおばあちゃんに指圧してもらうなんて恥ずかしくて申し訳なくてちょっとしょぼんとしてしまったんだけど、やってもらったら、いやー凄かった。 申し訳ないけど行って良かった。 目ん玉が飛び出た。 「まるでわたくしがあなたをいじめているみたいね、うふふふふ」なんて言われて、私は一秒笑い、五秒は叫んだ。 ちなみにこのおばあさんの日本語は小津映画から出てきたのかいと思わず訊ねたくなるほどに美しい。 家も本当にそんな感じ。 細部の全てに神が宿っているかのような家なのだ。
凝っている所を押される度に「っそ、そこ、そこに鬼がいるんです。 鬼やら妖怪やらがなんか蝕んでいるんです」と頭の中で叫びまくってしまった。 本当に、見えたよ、妖怪たちがさ。 えいやえいやと彼らを追い出す事に専念した。 まさに暗夜行路。 たまに風雲雷雲さん達もぴかぴかっとまぶたの裏に光って、ああ、オンパレード。 痛さが場所によって全然違って、まさに筋肉妖怪絵巻状態で、結果日本文化の美に触れた。 こういうことだったんですねと驚きおののきました。
客観的に見ると、障子からのやわらかい光の横にひかれたふかふかのお布団にのんきに寝転がっている私と、私を指圧するかわいらしいおばあちゃんの麗らかな鎌倉の午後のひとときで、まさか私の体が鬼が島状態になっているとは思うまい。 しかし凄かった。
そして終わった瞬間に、私は生まれ変わっていた。 きちんと手入れをしてもらった庭のようになった。 すっごい。 これは芸術だと、心から思いました。 これほどに相手の体の事を理解できてしまう、そして自分の体を使って表現できてしまうってどういう感じなんだろう。 そして、なんであんなに素晴らしい家なんだろう。 質素なのに、超越して美しいからなあ。 家を見に行くってだけでも行く価値がある所だ。 それにしても驚いた。 脈絡もなくFull of lifeと思った。
Subscribe to:
Post Comments (Atom)
4 comments:
埋もれた首はリセットされた??www
そうだ。 君には愚痴ってたんだ。
マリオに一回踏まれたノコノコみたいになった気がしていたんだけど、なんとか復活。
それで、「こんなに疲れを背負い込んでいたら眠れないでしょう、うなされたりしている?」って言われて、やっとなんでいつもうなされるか理由が分かったよ! ってことは、この両方の目を殴られたって感じの目の下の隈もリセットするかも。
そりゃあ寝言も言うわな……www
ねぇねぇ、この写真てもしかして東博の絵巻??
いや、東博じゃない。
適当に、拾ってきた…。
えへへ、
でも、心境とあってたんだもの。
寝言も言うよー。
私がうなされてたら、優しく首を引っ張って。
Post a Comment