2009-08-12

黒いリップスティック

 上司と、私の会社のブランディングを担当してくれているデザインエージェンシーのデザイナーと三人で散歩をしていた。 同じデザインエージェンシーが担当しているブランドを廻っていたんだけど、好みが重なりすぎるからかお買い物をしまくってしまったわ。 ちょっと、狂っちゃったのね…。

一件目のお店Karen Walkerで(このお店には絶対に入ってはいけないのだ。 何かを買ってしまうから!!)スカーフと口紅を購入。 この時点で「もう一ヶ月は無駄遣いをしないぞ」と胸に固く決めた。 

 そして2軒目のお店、化粧品のセレクトショップに入った途端に、黒い、真っ黒な、どす黒いリップグロスを見つけた。 すごいなこりゃと眺めていたら、店員さんに「これはあなたみたいな人にとっても似合うのよ!!!!!」とごり押しされた。 「えええっ? 黒ですか?」と驚いていたら、上司が横に来て、「確かにいけそう。 試しなさい。」と唆された。 まあ、おもしろ半分にやってみるかと思って塗ってみたら本当に真っ黒。 「あっはっは」と笑いその場をその場をしのごうと思っていたら、デザイナーと上司に「すごい、これはすごい。 強烈に似合っているし、こういうのが似合う人は珍しいし、もったいないからもう買っちゃいなさい。」と説得された。 「いやいや…、私瑞穂じゃないし、それに常識的に考えて黒い唇で会社に行って良いんですかね?」と上司に聞いたら「似合っているから良し!」と言われる。 もうこうなったら引けないので買った。

 



非常に美しいボトル。





昨年のコレクション用に作ったグロスらしく、この写真をお店で見た上司たちに「この髪型にしろ!」ともせっつかれた。 でも、この髪型にしたら私、前見えないからなぁ。


 


赤い口紅を下地につけるとこんな感じ。 これぐらいなら社会的な許容範疇内?


そういえば昔、あゆみちゃんとかとゴスっぽい化粧してオジーオズボーンごっことかしていたよなと懐かしくなったよ。


家に帰り、家人に今日あった事の報告をした。 「これ買ったの! もー、冗談みたいな事にお金使っちゃったよ」と言ったら、塗ったところを見せてくれと言われた。 塗ってみたらまた非常に評判が良かった。 軽く欲情された。 「次僕と散歩に行ったり、コーヒー飲みに行く時に絶対に塗ってきてね!!!!!」と念押しされ、今朝化粧をしていた時に横からヌッとこのグロスを出してきて、わざわざ塗ってくれた。 何故?! 普通はもっと「春めいていて、きゅん」って感じの桜色グロスみたいなのが上司及び夫受けするのではないのか? 私のこれまでの計算はまちがっていたのか?


数日後にリブランディングと新商品の発表会をホテルでやるんだけど、その時のドレスを買いに行った際、かなり普通に可愛いワンピースがあり私はそれを欲した。 ただその場にいた夫に「確かに可愛いし、似合っているけど、ほんっとーーに、そこら辺にいる普通の姉ちゃんって感じ。 だからやめた方が良いよ。」と制止された。 「そこら辺にいる普通の姉ちゃんで十分なのですが…」と言ったら、だだをこねられて結局買えなかった。 その事をウェリントンから遊びに来ていた元クラスメイトに言ったら、今から彼が一緒にお店にその服を見に来てくれるとなった。 試着し、その姿を友人に見せた。 「可愛いし、良いけど、本当にただかわいらしい格好がしたい男受け狙ってる普通の姉ちゃんって感じがするから、やめときな。」とまたもや止められた。 「間違えなく私は男及び上司、そして何よりも顧客受けを狙っている普通の姉ちゃんなのですが…。 そしてこれは私の会社のパーティーで、社員として出席する訳ですし、別にドレスコード"奇抜"とかって訳でもなく…」とモゴモゴする。 なんなんだこの男達は。 どれだけ私の女道及びサラリーマン道の邪魔をしたいのだ?! 「お前らはケイスケか!」(ケイスケは私の日本の親友でド派手な格好をした女を好む)と突っ込む。

 そんな事をじめじめと考えていた矢先に黒い口紅登場で上司に「これぬってパーティーに来る事!」と言われ、普通のドレスはどう考えてもマッチしないので自動的に却下になってしまった。 それを聞き喜ぶ家人。 知らなかったけど、黒い口紅って人気なのね…。 はあ…。 それにしても髪型どうしよう。 アレクサンダーワンみたいなショートにしようなかなあ…。 女道及びサラリーマン道は意外と険しい。 そうえいば、アレクサンダーワンのワンピースが欲しいから、ケイスケ、これ読んでいたら速攻で送ってくるように。

2 comments:

skner said...

見てみたいなー。
黒い唇のあんなを!

Anna said...

あっはっは。 多分スカノ程はバシっと決まらないよ。 今ね、プレゼントを集めていて、集まりきったら送るからまっててね☆