2009-08-03

ウーマンフッド

 大学を卒業して仕事を始めて、色々な変化が起こった。 その変化の中で一番自分でも驚いているのは、今自分が生まれてはじめて濃厚なウーマンフッドを経験している事にだと思う。 仕事を始めるとウーマンフッドが始まるとはしらなんざ。 ビジネスを行うっていう非常にインパーソナルな側面が始まった分、残りのパーソナルな面もはっきりと見えやすくなるからだろうか。 学校や実家などから切り離された環境に身を置く事で、一個人としての自分が見えてきた。

 フッドって、英語で性質、状態、身分、境遇、時期を表す為に、名詞の後につける言葉。 だからウーマンフッドっていうと上手に訳せないんだけど、「女性である状態、独特の境遇、時期」って感じの言葉。

 仕事を始めると、学生の頃と違って一気に様々な年齢や状態や境遇にいる人達と協力する事になる。 関わる人達の背景色がぐわっと増えるんだ。 そのダイナミズムの中では、様々な方向と文脈から、自分を認めてもらえたり、育んでもらえたりする。 そして色々な人生のステージを、彼らを通じて見せてもらえる。 同じオフィス内に「結婚50年目」「妊娠六ヶ月」「離婚したて」「婚約中」っていう全然違うライフステージにいる人達がいて、仕事の話しをしていない時は、なんだかんだでそういう話しになるので、色々と聞く。 激しく情操教育されているよ!

 日本でイタンーンをした先は男の職場だったんだけど、「伴侶及び自分の家激ラブ」な人達が多い場所で暇さえあれば皆して自分の奥さんの話しを自慢し合っていた。 その様子を見て、私はすっげー不思議な気持ちになっていた。 だって、学校だとそういうの無いじゃん。 おおお、大人になるってそういう事なのか?! 何故?!と激しく疑問に思っていたのだけど、最近原因が分かった。 仕事が終わって疲れて家に帰ったら、もう遊ぶ時間なんて殆どないし、あっても自分のパートナーと励まし合ったりしているうちに一日は終わっちまう訳で、こうなったら気合い入れて外遊びに励むか、家遊びに励むかのどちらかの選択を選ぶ事になる。 だからだ。 これは一種の趣味なのだ。

 うちの会社は女性が始めた会社なだけあって、結構女性に優しい。 仕事のペースも、考え方もあまりスポーツとか競争とかがベースになっている感じはしない。 どっちかっていうと繁殖とか、耕すとかそういう感じだ。 まわりに影響されやすい私は結構簡単に女性性の内にある喜びみたいなのに反応し始めた。 これまで殆ど男子校のような場所にいて、ブルファイターのように暮らしていた分余計に。 第三次性微的なウーマンフッドの開花があってから、なんか体の感じすら変わってしまった気がする。 生きていると変化が色々とおこるんだなあ。

2 comments:

Lefol said...

こんにちは。
そんなこと思い合って、言い合える友達、人との出会いの中で生きているなんて本当に素敵。

”女らしくする”という社会の圧迫のようなものに小さい頃から抵抗があって、いまも自分の中でしっくりしていない部分があるから。

でも、もしそんなことを言ってもらえたら、そんなしこりが消えてしまいそうだ、と思いました。

毎度心を揺り動かしてもらってます、ありがとう。

Anna said...

そうね。 友達には恵まれた!

女性でいるのって難しいよ。 なんか超絶技巧が求められるじゃん。 こなせる人はこなせるんだろうけど、こなせない側は惨めな気持ちになる。 もう、この自分の経験を通じ、男でも女でもそういうのが上手く出来ない人には慈愛の心をもうと思って(笑)

良い女になれない代わりに太っ腹な人間になろうと。

それにしてもまた見に来てくれてありがとう。
嬉しい!