2009-08-05

みかん 好き好き大好き

 私はみかんが好き。 みかん。 ひらがなでも美しい。 蜜柑。 漢字だと官能的。 みかん、大好き。

こっちでも冬になるとみかんが出回る。 イギリスにいた時は、この果物はサツマと呼ばれていた。 ニュージーランドだとマンダリンと呼ばれている。 サツマは、日本の薩摩蜜柑からきている名称なのだろうか。 マンダリンは、大陸で喋られている中国語の共通語という意味でもあるし、中国からの官吏という意味でもあるらしい。 きっとニュージーランドには中国からこの果物がきたのだろう。 少し大きめの蜜柑はタンジェリンと呼ばれ、これはタンジール人(今のモロッコ人)って事らしい。 きっとモロッコ産なのだ。 同じ英語圏でも地域によって食べ物の名詞は全然違う。 ちょっと面白い。

 日本にいた子供の頃、じいちゃんばあちゃんが段ボール箱いっぱいの蜜柑を冬になると送ってくれた。 幼児だった私は、毎年一日に十個近く蜜柑を貪り喰い、足の裏とか手とか、体の末端をオレンジ色に染め上げていた。 でも自分で買うとなると遠慮/ケチ心が生じる。 学生の頃は「蜜柑は一日三個にして、節約しよう。」とかってやっていた。 しかし働き始めたら、私の収入は私の使いたいように使える訳で、もう、全く遠慮なく蜜柑を買いまくって食べまくっている。 ここでケチっちゃ日々の労働が報われない。 本当に大人になった実感を得ているよ! 蜜柑、食べ放題!!

 そんな感じで日々飽きずに蜜柑を食べている私を見ていた友人は、「この動物の餌は蜜柑なのだな」と決めつけたようだ。 なので外出すると蜜柑がポケットに入っていて、結構所かまわず蜜柑の皮を剥いて私にくれる。 蜜柑歩き食い。 なんか舌を噛みそうで思わず立ち止まってしまう。(試してみて下さい。) 特に車がびゅんびゅん通っている大通りで蜜柑を食べていると、普段より敷かれるリスクや、驚いて舌を噛んでしまうリスクが上がってしまいそうで怖い。 ってことで立ち止まる。 私の家の界隈で立ち止まっている人は売春婦とピンプたちしかいないので、"蜜柑を食べている人達と売春婦達が高速道路の入り口付近で一列に並んでいる"っていう奇妙な光景が広がってしまっている。 うーん、蜜柑、場所を選びますね。

 でも大好きだから、友達が蜜柑の房を渡してくれる度に、犬だったらしっぽが振り切れるぐらいの勢いで喜んでしまう。 本当に美味しいよね。
 

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