2007-06-24

日曜日

 二軒先に住んでいるディランと一緒に朝ご飯を食べる約束をしていた。 

 美学辞典からの発見の話しがしたくて仕方がなかったので、とて も楽しみで、楽しみで、楽しみで、だけど寝過ごした。 ばーんと彼が部屋に入ってきた時に、ぐはあって起きて、日本語で何か分けの分からない言い訳をし、 とりあえず、着替えて、歯を磨いたら、君の家に迎えにいくからちょっと時間をくれと、朝からてんてこ舞いになった。 頭はもじゃもじゃだし、パジャマは斜 めになっているし、訳の分からない事をいうし、がしっと抱きついてくるしと、ディランちゃんもてんてこまいになっていた。 あはは。 私たちの関係程、 「私たちの関係」な関係ってないわ。

 それにしても、いつも思うんだけど、週末の朝を人とゆっくり過ごす事が出来るってファンタスティッ クだよね。 今回は近所の屋根裏部屋にある、隠れたカフェで、大きなラテとペニーニを食し、「そう、美なんっすよ」と話し込んだ。 途中から彼は照れ照れ になっていたんだけど、ここで相手が照れているからって躊躇したりしない所が、竹馬の友特有の距離感ですね。 お前が照れようが、伝えたい事は伝えさせて もらうぞって話しだ。 

 「君も、そういう事思う? 今私が言った意味で美しいと思って魂が震えちゃう事ある?」とストレートに聞いてみたら、真摯に「あるよ」と言われた。 マジで嬉しかった。  

  そして結構面白い話しを彼に言われた。 今の社会ではこうやって真剣に探さないと、いかに簡単に基本姿勢がネガティブになっちゃうかとか。 御得意の「消 費社会」との関係で説明された。 確かに。 「さすがだわ、兄ちゃん」と思いつつ、キスをして、玄関の前で、手を振って別れた。

 彼との友情は実際の所、文句のつけようが無い。 だけど、何となく不安だから文句を付けてしまったりする。 でも、今日はそういう考え方をやめて、自分の恋人の美しさについて魂が震えちゃうような美しい人である彼との友情を幸せだと思う事にした。 そうしたらすごく嬉しくなった。




  で、家に帰って同居人とゴロゴロしながら、こんなにいい天気なんだから何かしようかねと、作戦をたてる。 作戦は、「相手がきっと決めてくれるだろう」。  車に乗り込んで、エンジンをかけて、ドライブウェイを出た瞬間に「さあ、お前のプランを聞かせてくれ」といいあい、「えええー! 決めてなかったの?」 とお互いにびっくりして交通事故を起こしそうになるやつですね。 

 事故らない為に他の車の流れにのり、何となく進んだ方向から崖と山と 牧場と防空壕が海の横にばーんとある所にいく事になった。 何回か行った事があるから大丈夫と自信満々に運転していた彼は、ちょっと入り込んだ所で速攻で 迷子になった。 私は大丈夫だよ、楽しいよとへらへらしながら山羊とか羊とか馬とかを見ていたんだけど、(気がついたら牧場の真ん中に来てしまったのね) ご本人は幸せじゃなかったらしく、ほとんど初めて切れ切れな彼を見た。 しょうがないから私のどうしようもない話しをして元気を出してもらうと思い、実は 山羊と羊の違いがまだ分かっていない事、馬に似ている牛を見ると、どっちかはっきり言えないことなど、人間としてどうよっていう話しをを伝えて差し上げ た。 下には下がいたってことなのか幸せそうになったから、ほっとしました。



 やっとこさ着いた海岸は雰囲気が全然違っ た。 枯れているけど、ダイナミックって感じの面白い景色だった。 もう一人の同居人は、瑞々しい感じが大好きな子なので、一緒に行く小旅行はジャング ルっぽい水辺が多いんだけど、この子の好みはなんか渋いのよね。 しぶいねー、兄ちゃんと思いながら、結構タフに崖上りをした。 目的地に着く頃にはお互 いがお互いに飽きているから、私は「喋らなくていいかなあ」と一応了承を取った後に、イアフォンをつけて、音楽をガンガンに聞きながら写真を撮りまくっ た。 彼も、逆方向に突き進んで行った。 


 





 この流木は、小さく見えますが、日本にあったら天然記念物ってぐらいにでっかい木です。 






 




神様のお風呂って感じがする。 間抜けなぐらいに全部が大きくて、普通にあるから、逆に私がミニチュアになっちゃった感じがして、面白かった。








  景色が真っ青だった。 








崖と山を上ったら、同居人がなんとも言えない方向の写真を撮っていた。 太陽の写真でも撮っているのですか? そちらには空しかありませんよと、ちょっと不思議な気持ちになる。 不思議な人だなあ。 


 くたくたになって家に帰り、二人で夕飯を作る。 各々に。 で、各々に違うレーベルのビールを呑む。 美味い! こんなに美味しいビールは久しぶりだと、喜んで


 

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