2007-06-27

意外

 久しぶりな友人と夜一緒に時間を過ごした。 彼は日本に来て一緒に遊んだりとかした事がある子で結構仲良しなんだけど、最近お互いに苦手意識が途中から芽生えたようで、1ヶ月ぐらい積極的に二人して完全放置だった。 
 
 とりあえず流れるかのごとく、ひょいっと時間を拾い上げれる瞬間を待とうと何となく思っていた。

 で、昨日水泳をした後にひどくお腹がすいていたし寒いから歩きたくないしで、今だと思い、「プールに迎えにきてくれ。 で、一緒に夕飯を食おうぜよ」とさりげなーく、何事もなかったように携帯にテキストを送ったら、「そうしよう、そうしよう」って普通の返事がきた。 で、遊ぶ事になった。 いい感じのリユニオン。 意外だった。

 ご飯を食べて、コーヒーを呑んで、デザートを食べて、家に帰って酒を呑んで、暖炉の火をつけるのに苦戦して、ランプシェイドとかの自慢をしてと、ものすごくスムーズにことが運んだ。 いい時間だった。 いやあ、放置してみるものだな。 

 痛い思いをして、母に、とりあえずコメントをくれ、教えてくれと頼んだ時に唯一言われたのが、「深追いはするな」だった事を思い出す。 その通りだったよ、ママ!

 で、やっぱさらっとやっとくのが一番だなという思いを胸に秘め、今日他の友達に会った。 そうしたら一緒に来ていた彼の元カノに徹底的に嫌な態度をとられた。 ぎこちないの、なんのって。 焼きもちなのか、ただ単に私が邪魔だったのか、とりあえず、なんか敵意丸出しの態度をとられて、すごく意外だった。 

 まあ、特に面白いわけでも、頭にそんなに血が上るトピックでもないから、どうでもいいやと思って、深追いしなかった。 必死にさせて申し訳ないと一瞬思って、でもそんな高飛車な自分の態度にもまた申し訳なくなり、いやはやとなった。 

 それでも今思い返すと、彼女のジェスチャーが私に伝えてきた、そのどうしても閉鎖的でいたい親密感やらの価値やらが根本的には全然悪い事じゃない風に思えて、腹が立つどころか、なんか結構温かい気持ちになる。 これも意外。 

 仕事関係の大荷物と薪割りの為に新しく買ったでっかな斧を担ぎながら家に帰った。 恥ずかしかったし大変だった。 斧を持ちながら街を歩いたのは初めてだったんだけど、あんまり御薦めできない。 怪しすぎるし、周りの人々に申し訳ない気分になる。 「暴れませんから!」って宣言しながら歩きたかった。 くたくたになって家に着いて、さて、薪割りをしようと、ツモリチサトの靴からスニーカーに履き替えて、ワンピースの裾を結んだ瞬間に、(そう、私は今日はラブリーな格好をしていた。)「斧を私が担いで家に持って帰ってきて、薪まで私が割るのって不公平じゃないか?!」という思いがむくむくと沸き上がった。 なので食卓の上に斧を放っておいた。 きっと言うまでうちの同居人は薪割りをしないんだろうなと思いはじめたら、急激に相手に腹が立ってきて、結果的に私が言う前に薪を割らなかったら引っ越そうと思い込んだ。 で、ちょっとたって居間に戻ったら、同居人が薪割りをしていた。 言っちゃ悪いけど、本当に意外だった。 ほんっとうに、意外だった。 どうやって表現したらいいのか分からないぐらいに意外だった。 面白いねっていう事は沢山期待が出来るんだけど、まともな事に関しては全く期待できない奴が薪割りをしたって言うこの事実に、驚き隠しきれず。 人間革命、おめでとう!って感じだ。 「よくやった!」と褒めちぎっておいた。 是非、薪割りを習慣づけていただきたい。

 
 で、夜およばれしていた女の子の家で、彼女が作ってくれた料理を食べた。 ラザニアとサラダとワイン。 それと私の持って行ったデザート。 愛情が爆発した。 日常的にもっと手の込んだ料理や野菜をたらふく食べているし、人に料理をつくってもらう事にだって、ある程度慣れているのに、体が震え上がるぐらいに感動してしまった。 なんなのだ、これは。 なんか、素晴らしかったの。

 ソファーにごろっとして、テレビを見ながら、だらだらとその子と話している最中も、楽しくて、叫びだして、ソファーの上でジャンプしたいぐらいな感じだった。 幼稚園生の時に、友達が家に遊びにきてくれた時以来ぐらいの喜びを感じたわ。 意外! でも楽しかった。

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