2007-06-13

赤い糸と山

 説明するのもめんどくさい、くそめんどくさいプロジェクトをやっています。 そしてしばし、説明するのがめんどくさいプロジェクトってのはその整合性のなさから既にこけていたりします。 あはは。 幸運な事にこれはグループプロジェクトだから誰かが何かを分かっていると良いな程度に考えているけどね。 

 ラピットプロトタイパーってのを作っていて、それは要するに立体物を成形するための機械なんですが、作ってます。 めんどくさいんだ、これが! 

 で、明日プレゼンなんですが、勿論終わっていません。 勿論! 今日も、元気に機械の構造体の為に鉄を曲げたり切ったり削ったりしたよ。 今の時点で構造体を作っているってのは、とんでもない冗談だよ。 悪い冗談だよ…。 まあ、鉄の作業は好きなので、楽しかったけどね。 ああ、ミリングマシーン。 うるわしのミリングマシーン。 機械になるならば、ミリングマシーンになりたい。 でっかい鉄を削りたい。

 プレゼンテーションでは、そのプリンターをつかってプリントアウトした物を提出するんだけど、機械が出来ていないので、プロダクトも印刷出来ていない。 3Dプリンターだから出来る可能性を探す為のプロジェクトなので、私たちは日常的には立体物の構築に使わない糸を重ね合わせて立体物を作ろうとしている。 でも、プリンターがまだ出来ていないからプロダクトを手で作るはめになった。 糸を重ね合わせている時にふと「ああ、これをやってくれる機械があればなあ」と思ってしまう自分が悲しい。 

 不思議な事に、糸をまいたり重ねたりしていると、車酔いと同じ状態になる。 頭にもやがかかり、胃が奇妙な感じになり、猛烈に体が冷えて、あまや吐きそうになる。 私だけがおかしいのかと思っていたんだけど、やっていた子たちほとんどに同じ状況がおこった。 何かがおかしい。 糸を巻くな! 機械のまねをして糸をぐるぐるぐるぐる色々な形にまき、小さな家具を作ると、とんでもない体調になるぞ。 経験から言わせてもらうわ。 


 なんでなんでしょうね? 一瞬で肩が凝り、指は凍ってこのままぼとって落ちちゃうんじゃないかってぐらいに冷えて、吐きそうになり、立ち上がると貧血で倒れそうになるんだよ。 糸が真っ赤で、支持体は黒い針というその目に刺激的な色のせい?

 分からない。 分からないけど、とっても危ない。 

原因わかる人いる? 


 話しは変わるけど、グループプロジェクトは苦手だとつくづく思った。 作業室の技術者のおじちゃん(結構盟友)に「一人でやれる仕事ってなんだろう。 社交の技術がなさ過ぎるし、仕事も出来ないし、虚しくなるから、私は人とは働けない。」とコーヒーの時間に相談した。 一瞬考えた後に、「ソロピアニスト?」と言われた。 でも、まずピアノを買う為に社会で働かなきゃいけなくて、その後に、先生に習うから人に会わなきゃいけなくて、でもって訓練を始めるのが遅すぎるから、上手くならなくて、困るんだろうねと二人でしみじみとした。 出家? 出家ってのはどうだと、山の奥で一人で、山の実りとを食べて暮らすってのはどうだという方向に話しは進んだ。 なんかそこまでビジョンが見えたらすっごく元気になって、またグループの仕事に戻って、糸を巻いたよ。 不思議なものだね。 いざとなれば、山がある。 それだけが私の心に明かりを灯すよ。

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