2010-06-02

踊る

 昔の同居人と、彼の友人たちが作っているブログ'History of Our World'がとても良い。 私は耽美とかゴシックとかからほど遠い人間なので、身近な人間がその役割を担っていてくれた大学時代は、今思い返せば極端な美しさを伴った瞬間が多かった。

 そんな彼らのブログの昨日の記事がたまたますごい偶然で暗黒舞踏についてだった。 彼らのブログ上にて久しぶりに暗黒舞踏の写真を見て、私は日常的に「こんなもんだよね」とか「あってあたりまえの表現方法」と、どれだけ多くの優れた表現をなめてかかっているのかと反省させられた。

 これからもそうやって沢山の世界の切り口に、私は生々しく出会い直すだろう。 時には他人が促してくれて、時には私の生そのものがその切り口につまずく事によって。 そう考えると、寂しくないね。

 最近芸術表現者たちの訃報が続く。 ピナや、ブルジョワや、そして昨日の大野一雄さん。 今朝、大野一雄さんの訃報を知った。 死神みたいに死者周辺にわき上がる物語に集ったり、死や消滅に伴うドラマに酔いしれたりはしたくない。 ただ、それでも一つの巨大な才能と、表現を、そしてその生を祝福したい。 今、'History of Our World'を見ながら、大野さんに対する歓喜、称賛、喝采が私の中でやまないよ!

 ブラホー! ブラホー! ブラホー!


1 comment:

Lefol said...

たったいま、この記事で大野一雄氏の訃報を知りました。

舞踏には、ずっと独特の思い入れがあるので、時間が経ってしまう前に知ることができてよかった。

History of Our World、ゆっくり大事に読みたいです。