映画祭の締めとして、チャールズ チャップリンの「黄金狂時代」を見た。 今回はこの映画の為にチャップリンが書いた楽曲をオークランドオーケストラが生演奏した。 私は生演奏の映画を見るのが好きだ。 なんかが違う。 温かさとか息吹とかがあるような気がするのね。 音が流れてくる場所から光を感じる。
そして私がわざわざ今言わなくても十分周知の事実だとは思うけど、チャールズ チャップリンは映画の天才だった。 映画の原型を見たよ。 圧倒的な芸術を見た後に感じる、魂が洗われきった気持ちを味わい尽くした! 音楽に包まれた彼の映画を見ながら、「こんなに幸せな体験ってあるのか」と呆然としてしまった。
2200人入る劇場での上映だったんだけど、見事な満席で、非常に観客席の空気が良かった。 観客層が見事に散らばっていたのも良かった。 始めの頃のシーンで劇場にいた子どもたちが、始まりの合図のような笑いをした。 闇に明かりを灯すような笑い声だった。 その直後から劇場中熱狂の嵐に飲み込まれた。 多分私が一人でコンピューターのスクリーン上で見ても、こんなに素晴らしい体験にはならなかっただろう。
このロールパンのダンスのシーンには、面白いし、なんかとっても悲しいし、でも素晴らしいし、溢れかえるような様々な感情を喚起された。 完全に美しい。 彼の表情。 ああ、彼の動き。 どれだけの感受性と表現力を持ち合わせた人なんだろう! チャップリン映画ってすごいわ。
かなりおすすめなので、是非見た事が無い人は見てみて。 面白い。 すっごい、面白いから。
No comments:
Post a Comment