尊敬している作家の断トツ一位であるラウシェンバーグが死んだ。 寂しい。
彼は物事を本当に変化さすことができる優れた芸術家だったと思う。 素材の価値を、物の意味を、美術史を、芸術そのもののを、絶えず、本当に絶えずシンプルに変化させ続けてきた。 抽象表現主義からポップアートの間で、彫刻と絵画の間で、日常と芸術の間で、ラウシェンバーグは本当に輝く作品を作り上げた訳で、そういう特異な立ち位置がたまらなく好きだった。 かっこいいってそういう事だといつも思う。
私は彼の作品の持ち合わせたコンプレクシティーに、ものすごいエネルギーとクールな楽観的世界観を分け与えてもらい続けていた。
すっげーーー、かっこいいと思う。 ラウシェンバーグ、かっこよすぎ。 授業でラウシェンバーグの作品のスライドが壁に投影された時に「うわ! かっこいい!!」と思わず大声で言い、それまで真面目そうに講義をしていた教授が「っか、っかっこいいよね!!!」とキラキラした目で私を見た瞬間とか、コミュニケーションってのの結構な原体験になっている。 ものすごいスピードで弓矢が胸に突き刺さるかっこよさ。 それぐらいのスピードがコミュニケーションを作る。 あのときの私たちの反応はかなり結晶だったよ。
ポロックも、ウォホールも、そりゃかっこいいけど、どっかださい。 でもラウシェンバーグはただずっとかっこいい。 それって単純に彼の作品の持っている楽観的な空気感のせいだと思う。 本当のかっこよさってそういう事だ。
こんなにかっこいい人と時代を共有していた事に魂震えるって。 ラウシェンバーグの作品にこれからも沢山の祝福を。 そして、作品が与えてくれる絶え間ない希望に声をあわせて「かっこいいーーー!」って言い続けようと思う。 ラウシェンバーグ、かっこいい!
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