2007-10-18

赤ちゃん

友達に赤ちゃんが産まれた。 自転車を飛ばして会いに行く。

贈り物としてオリーブのすでにでっかい木を担ぎつつ運転した。
ちょっと滑稽だったと思う。

出産をした2時間後に母子ともに退院っていう超健康なナイス出産で、私はそんな逸話も含めてとてもスペシャルだと思った。 すごいよね。 2時間で退院よ? 

こんなに元気にトトロのパチもんのぬいぐるみを作って、ケラケラ遊んでいる彼女に私は感動した。






彼女は私がニュージーランドで一番好きな芸術家だ。 でもママになったらちょっと違う人になるのかなと自転車をこぎながら変化を考えていた。 制作とかしなくなるのかなあとか、もうあそこまでハイパーアクティブじゃなくなっちゃうのかなとか。 でも、そんなの私の思い過ごしだったようだ。 赤ちゃんをお互いによく見た後、「スタジオに行こう!」と行って、彼女の作品や制作についての話しをされた。 っか、かっこいいーー! 私の好きになる作家はいつでもかっこいいね。 私、すごい。

 






産まれて三日目の女の子は、素晴らしかった。 美しかった。 

もしこの人の事を美しいとよぶとすると、私の今までの美しいって言う言葉とはそぐわないなと思った。

だってただただ素晴らしいのだもの。 深く考える事もなく、美ってのは普遍的な事だと思っていたんだけど、今回得た心の奥底での彼女への共鳴は今までのどれとも違うから、私の考え違いなのかもしれない。 美って、もしかしていっぱいある? 

赤ちゃんなのに、「この人」とよばずにはいられないぐらいに、完成されている人だった。 徳が高いというか、神々しいというか。 本当に、こんなに美しい赤ちゃんを見たのは始めてで、一体どうしてこうも素晴らしいのか分からなかったぞ。 「どうして彼女はこんなに素晴らしいのか」と結構考え込んでしまった。 






この赤ちゃんはお父さんが中国系とヨーロッパ系のハーフなので、アジア人のクオーター。 みんなで「髪の毛黒いねえ! すごいねえ、遺伝ってすごいねえ」と感動した。 (もう、この赤ちゃんに関してはみんなでなにに関しても感動してしまうのよ) お父さんは2週間ぐらい仕事を休みにして夫婦+赤ちゃんでずーっと家に籠る予定なんだって。 すっごい、素敵な旦那様だと、私乙女チックに感動した。 私も子供を産んだ際には、是非、旦那さんに最初の数週間一緒に休んでいただきたい。 そして一緒に最初の家族のボンディングと、ただただ赤ちゃんにとろける時間を過ごしたいよ。 なんでこんなにこの人たちは素敵なんだろう。






この手とか、素晴らしいよね。 思わず、スケールモデルだとつぶやいてしまった。 なんて良いんだろう。 


自分が赤ちゃんだった時の事なんて勿論思い出さない。 だからずっとこのサイズでこの考え方で生きてきたような気がしてしまう。 でも両親からすると、こんなに小さいときから今の私を全て含めて「あんなちゃん」として見ているんだろう。 こんなに素晴らし(かっただろう)小さい私と時間を重ねて、今の大きな私を手にしている彼らは、私が思っている「私」とは全然違う見方で「私」を理解しているんだろう。 そう思ったら、すっごい嬉しくなった。 とてもとても嬉しかったです。 


この家から直接大学にいかなくてはいけなかったので、海岸線を一時間かけて自転車で走った。 とても天気がよくて、海がキラキラしていて、とてもきれい で、写真に取るのもしゃらくさいと思って、ただ一生懸命マウンテンバイクをこいだ。 海風が強くて涙が出た。 どうもよくクラクションを鳴らされるな。  男性がこっちを見るな。 「モテ期?」と疑いつつ自転車を漕いでいて、最後ら辺で気がついたんだけど、風で服がめくれて胸が丸見えだった。 うう、とりあ えず可愛いブラジャーで良かったと、自分をなだめる。 そうか、やっぱおっぱいは良いんだな。 赤ちゃんがおっぱいをのんでいるのを見た直後だったので、 優しい気持ちにすらなったよ。 でも突風の中ヘルメットかぶって、ごっついマウンテンバイクで立ち漕ぎしながら海風で泣いている女の胸なんかで良いのか?  もっといいものがあるんじゃないか?

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