ソフトウェア開発をしている友人が一回彼の仕事を「本を一冊書くようなものだ」と言った。
まあ、建築を建てるようなものさとか、子供を育てるような感じだとか、村を創立するようなことさとか、色々と言えるんだろうと思うんだけど、彼が"本"を選んだのが面白いなあと思った。
デザインだって、「本を一冊書くようなものさ」。 結構物語の話しだったりする。
でも、物語として、成長を押しているかとか、あか抜けようとしているかというと、それはなかなかにだらけてしまっている面があるのは否めない。
「ここのねじが!!」ってのに頭がいっぱいになったりするからね。
「何があなたのインスピレーションですかね?」とひたすらデザイナーに訊ねている本があって、ぱらぱらと読んでいたんだけど、圧倒的にその本に乗っているデザイナーは、デザイン自体というよりも、芸術やら科学からインスピレーションを得ていると答えていた。(まあ、そういうタイプの人を選んだんじゃないかなとも思うんだけど)
友人が誕生日プレゼントに、英米オーストラリアの短編小説を集めた本を送ってくれたんだけど、それを読みながら、創造という行為の力強さと、越境への渇望みたいなのを感じて、結構目を醒させられる経験だった。
物を創る時の義務というか、パスポート的な態度ってのは、絶対に忘れちゃいけないし、それを思い出させてくれる他分野ってのはスッバラしい。 マジで、そこに芸術の一つの意味があるとすら感じるよ。
生活に押し込められたり、自分の技術の低さやら、周りの理解のなさやらで、簡単に忘れられて行ってしまう、繊細な、でも本当に重要な事を、激しく強烈に主張する分野がこの社会にあるってのは素晴らしい事だし、できればそれに触れて、恩返しをして、キリキリ物が創りたいと思う。
物語ってのは、すごいですね。
あと、最近ムサ美から出ている本を図書館で見つけて読んだ。 それは、椅子についての本なんだけど、結構素晴らしくて、目から鱗が落ちた。 コンセプトと、技術と、耐久性を、「心・体・技」で表現して、なおかつチャートまでついているんだよね。 っそ、そういうことだったのか。 ダイナミック。 なんかすっげー腑に落ちて、そのページをコピーして家に帰りました。
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