コクヨデザインアワード2006の表彰式+トークショーに行ってきた。
審査委員が、コクヨの社長さんと、佐藤卓、石橋勝利、山中俊治、そして吉岡徳仁。
そう、吉岡徳仁。 ちょっとミーハーな気持ちで盛り上がったわよ。 あの人の作品は本当にゴージャスだからね。 それは勿論ワクワクするさ。 今まで伝説上の人物のように思っていた人が目の前で離したり動いたりしているのを見ると、全部この体が発端であの作品もこの作品も出来たんだなと本当に不思議な気持ちになる。 不思議で不思議でたまらなくなる。 どうして作者とか本物の作品を見ると急に自分が対等なチャンスの上にあるって事実にリアリティーがわくんだろう。 (逆に言うと、どうして私は紙媒体とか言葉とかからだけできちんと把握できないんだろう。)
受賞作品は、良くも悪くもコンセプチュアルだった。 HAPTICが与えた影響ってどでかいのねとしか言いようがない。 私もHAPTICの持っていた概念は美しく、とても挑戦していたと思うからそっちの方向に流れたのには納得がいく。 そして結構一人一人がそこから違う事を学んだというのが見えて面白かった。 勿論、全員が全員HAPTICっぽさを求めたとかそっちに流れたってことではないけれども、全体をまとめてみるとそういう傾向が強かったってことで、それは単純に私たちが今必要としていたり、どうしようもなく飢えていると思っている箇所なんだろう。 詩的でロマンティックでフルーティーで、ささいな仕掛けが今まで気がついていなかった美しさや素晴らしいという気持ちに導くという上質な偶然をデザインしようとしているように見えた。
私はぐだぐだと悩んでいる時でも一つの答えは知っている。 それは「この問題は正しい問題でしかも既に誰かが答えているし、耳をすましていればすぐに答えは聞ける」ってやつだ。 そういう経験って誰にでもあると思う。 特に私は切り込み番長みたいな性格はしていないので今思い込んでいる事と違う価値観の物を見た時に感じた違和感がストレートに疑問になる。 だから結構答えも疑問も一緒くたになって目の前にあるし、その不思議はそれを作った人の言う言葉とかで簡単に解決できたりする。 だからぐだぐだと悩みつつも、どっかでちょっと冷めているんだけど、今回ももろにそうだった。 トークショーの間最近感じていた疑問やらぐだぐだとした悩みやらがすらっと解けたりした。 生々しくて温かい、まるで化物の赤ちゃんのような存在が会話の端々に現れて、一体それにどれだけ関心したことか。
今回は山中俊治の作品と言葉にものすごく学んで帰ってきた。 あの人の作品は凄い! 今まで気がついていなかったんだけど、そしてそんなにアテンションを払った事すらなかったんだけど、ものすごく実力のある人なのね。 ああ、私は今まで何を見てきていたんだろう。
帰り道に、友達に電話してどれだけ私が良い時間を過ごしたかを話した。 彼女はグラフィックデザイナーで、私より数倍仕事も出来るワンダフルな人。 「結局どれだけ良い話しを聞いても私が作品に生かせなかったら無駄だし、これって聞いた瞬間から全部私の問題で、だからなんかちょっと大変な気分になっちゃうよね」と二人でしみじみとしてしまった。 来年は、受賞者として行きたい。
夜、古い友人と、彼女の友人たちと音楽を聴いてお酒を呑んだ。 多分、友達の友達の友達の友達ぐらいまでの距離の人と遊んでみると、大抵の噂のあの人的な人には会えるような気がする。 だから自分にとっての世界の理みたいなのも結構友人の友人の友人ぐらいになると、非常識になってしまったりする。 こういうことの繰り返しで、常々私はとりあえず私だけは妄信的に信じないでおこうと思うのですよ。
家に帰ったら、私の部屋が激しく模様替えしてあった。 父が今本気で私の部屋をお洒落な女の部屋にする事に燃えているのだ。 1600mmぐらいの高さの和紙で出来た照明器具とか、黄色とオレンジの混ざった変わった色の薔薇とか(すっげーよ、父さん)飾ってあった。 うちの父は凄い。 変わった奴だとは思っていたけど、ここまでの不思議ちゃんだったとは。 さすが。 助かる。 どんどんやって下さい。 もっと照明買って下さい。
さて、明日から韓国に行ってきます。 韓国でコビケン(古美術研究の美大用語)をするんだ。 コビケンって、ものすごくリズミカルに発音しなきゃいけないんだよ。 今まで行った事がなかったのは本当に不幸な事だと思う。 考えれば考えるほど、これまで私が韓国に行った事がないって事実が不自然なことに思える。 あー、楽しみだ!
2 comments:
ホントによい時間を過ごせたのね〜☆
そしてダディのおかげで家でも外でも素敵なインスピレーションを受けられるわね!!w
韓国行ったら新世界が待ってるおきっと☆
良い時間だったよー。
でも、みーたも、あの、あのバンドのライブに行ってらっしゃったわけなので、ええ、全然、私の時間の方がちゃっちかったかもしれないですわよ。 ええ、疑う余地もなく。
もし、みーたの家用のインテリアデザイナーを探してらっしゃるのならば、我が家の家長が、ダイソンの掃除機を担いで伺いますわよ。
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