2011-12-30

癒しの力

日本に帰ってきてから、その日常っぷりに驚いている。

本当にこの国って現在進行形で人類史上最悪の原子力事故が起こっているんだっけかと、不思議な気持ちになってしまう。

人々は優しくて、誰かを喜ばすために作られたデザインとかが溢れていて、清潔で暖かい。

圧倒的な日常がある。

もしかしたらこれが本質なのかもしれないと思う。

どれだけ痛みを抱え込みたくても、
ゆっくりと傷を癒しがしたくても、
私たちの持っている圧倒的な生命力と生産性が、
傷や悩みすらをも再生の渦に巻き込み前に進んでいってしまう。

圧倒的な命の力がある。

「忘れっぽい」とかって次元ではない。
私はこれは忘れっぽいとか情報統制されて放射能の脅威が分からないからって次元を超えて 「再生の力がすごすぎるから」だなと思う。

痛みや、傷や、問題すらをも巻き込んでこの社会は再生して行っている。

圧倒されずにはいられない。

いいか悪いかなんてわからない。ただただ凄い。

2011-12-23

一足先に

メリー クリスマス!


数年前にクリスマスのミサで貰ったお祈り。 
人生に必要な質を、いろいろと言い当てている。
とてもいい言葉だから読んでみて。

全てのもしもが当てはまる。
だからこそ、祈りが必要。

xoxo

--

もしも、あなたが悲しんでいるなら、喜びなさい
クリスマスは喜びだから

もしも、あなたに敵があるなら、和解しなさい
クリスマスは平和だから

もしも、あなたが傲慢であるなら、低くなりなさい
クリスマスは謙遜だから

もしも、あなたに負債があるなら、弁済しなさい
クリスマスは正義だから

もしも、あなたに罪があるなら、悔い改めなさい
クリスマスは恵みだから

もしも、あなたが暗闇に沈んでいるなら、灯をともしなさい
クリスマスは光だから

もしも、あなたが心得違いをしているなら、反省しなさい
クリスマスは真実だから

もしも、あなたが心に恨みを抱いているなら、捨てなさい
クリスマスは愛だから

もしも、あなたが絶望をしているなら、キリストに目を向けなさい
クリスマスは希望だから

もしも、あなたに友人がいるなら、探し出しなさい
クリスマスは再会であるから

もしもあなたに愛する人がいるなら、愛を告げなさい
クリスマスは肯定だから

もしも、あなたの身の回りに貧しい人がいるなら、助けなさい
クリスマスは贈り物だから

優しくなりたい




今年はこの曲をよく聞いた。 

震災の時、NZでも日本でも「日常の埃が災害でどけられて、黄金色の心が出た」という話しを聞いた。 悲しい事ばかりだったけど、それでも思い返したら、黄金色に光る年になるんだろうなと思う。

英語で、have a heart of goldというと、「美しい/強い心を持っている」という意味になる。

ニール ヤングのこの歌は、黄金色の心を探す炭坑夫になるってテーマの歌だ。
優しくなりたい人の歌。

歌は、
僕は生きたい
僕は与えたい
僕は心の黄金を探す為の炭坑夫なんだ
って歌詞から始まる。

もう、この冒頭部分のインパクトたるや。

I want to live,
I want to give

あっぱれ。

子供の頃、なりたかった自分、
思春期の頃、保ちたかった自分の質が
この二行に表れきっている。

そして、結構私も素朴な炭坑夫だった事を思い出す。

十年前は、この歌を聴いて、自分が何かを思い出すだなんて思いもしなかっただろう。
この歌みたいな感覚こそが全てだった訳だから。

今は思い出す為に聞いている。

優しくなりたい。
人に何かを与えたい。
生きたい。

そして年をとっていく。

あー、一日ニール ヤングになれたらな。 
そんな事になったら歌いまくるよ。
一日トム ウェイツになれたらいいなとも思う。
あと、レナード コーエンとか。
おっさんになりたいねぇ。


"Heart Of Gold"

I want to live,
I want to give
I've been a miner
for a heart of gold.

It's these expressions
I never give
That keep me searching
for a heart of gold
And I'm getting old.
Keeps me searching
for a heart of gold
And I'm getting old.

I've been to Hollywood
I've been to Redwood
I crossed the ocean
for a heart of gold
I've been in my mind,
it's such a fine line
That keeps me searching
for a heart of gold
And I'm getting old.
Keeps me searching
for a heart of gold
And I'm getting old.

Keep me searching
for a heart of gold
You keep me searching
for a heart of gold
And I'm growing old.
I've been a miner
for a heart of gold.

2011-12-21

明日で仕事納めだー!




フxック   イエーーーーーー!!!!

2011-12-20

そういう考え方って、負けを導くんじゃないか?


私は、たまたま平等とか公平とか、透明性が高いとかそういうタイプの国別ランキングで、ウルトラ上位に入る国にばかり住んでいた。 それに、友人もそういう国出身者が多かった。 北欧とか、オセアニアとか、日本とか。

例えば世界平和度指数のランキングは、2010年度版で、一位NZ、二位アイスランド、三位日本。(最新版でだと上位二国が入れ替わる) 私は、世界中の誰より平和ボケしている自信がある。

しかしオークランドに引っ越してから、そういう優等生国家出身じゃない人達と知り合いになる機会がずっと増えた。 

で、気がついたんだけど、世の中ってあきれるほどに汚い!

そしてそういう所出身の子たちは、そこの常識が世界の常識だと思っているので、結構「?!」ってなる事を言い放つ。 同時に、私の言っている事は相手からしてみりゃ金持ち国家の甘やかされた女が、ぼんやりとした戯言をほざいているって感じに聞こえるんだろう。

特に政治とか政策の話しをする時、最初は「どうしてこうも話が通じないんだろうか。 彼らが現実的で私が理想主義的なのか?」とぼんやり悩みながら話していた。 私が甘いのかと悶々としていた。

しかし最近うっすらと確信している。 「彼ら的な考え方したら、社会って、多分負けるんだ」って。 日本社会が他の人間社会と同じ位汚くても、同時に他に類をみない勢いで高貴なのは、意外と理想主義が根付いているからな気がしてならない。

少なくとも、こういうランキングの下の方出身の人達の持っている、堂々とした、自分の社会階層以外の人間に対する差別心や、人権意識のなさってそこまで日本では見ない。 いくらネット右翼で、他の東アジアを毛嫌いしている人でも、例えば全く関係ない外国で、外国人に向かって、自分がいつも思っている事を堂々と熱弁したりはしないだろう。 した瞬間に激しく馬鹿で恥知らずだ。

でもそういう次元の事って実は世の中、結構多い。

訳の分からない国の人に、訳の分からないどっかまた他の国の悪口とか差別心とかを、恥じらいもなくべらべら喋られて、下手すりゃ同意を求められる事って結構ある。 聞いているこっちとしたら、そういう次元の低さが悪そのものなのではないかと思わずにはいられない。 心底「そういう次元ではオペレートしたくないな」と思わさせられる。

経済発展が先か、社会安定が先なのかは、鶏と卵みたいで私には分からないけど、堂々と人種差別や民族差別、宗教差別が出来るような環境が、発展をもたらすとは思えない。 少なくとも、私が知っている限り、そういうのを悪意なく、自分が正しいという自信とともに堂々と罵詈雑言を言う人達は、あまり情勢の安定した国や出身者ではない場合が多い。

(もしかしたら、相手に対してそう思う事も、差別やスノビズムなのかもしれないけど。)

こういう感じ、オークランドに引っ越してきていなかったら経験しなかったんだろうな…。 最初は「珍しいものを見た」って感じでいたけど、最近は「もしかしたらこれが世界の平均値かも…」と思うようになってきた。

そりゃそうだよな。 上位三か国の安定度が、世界の平均値なわけはないよな。 こいつはまいった、世の中にびっくりだ。

小さな奇跡

日本の社会って本当にすごいなと思う。 ぐちゃぐちゃなところもあるし、真っ黒のところも、不穏なところも、醜いところもある。 でも基本的に、すっごくきれいだ。

小さな奇跡とか、小さな良心とか、小さな自己犠牲とかが積み重なって、誰も見た事がないような大きな成功や達成を成し遂げている。

東北地方の復興活動とかのニュースを見ていると、そう思わずにはいられない。

勿論、醜いところや、救いがないところはある。 皮肉も言いたくなるし、非難せずにはいられないこともある。 

しかしね、これって特に日本人の性根が薄汚れているとかっていうよりも、結構普遍的な人間社会のデフォなんじゃないかなと、思えてくる。 だって原発事故なくても、地震なくても、津波なくても、結構平常時で世界中そんなもんじゃん!

逆にどれだけの痛みや衝撃を受けても、それでも良い事をしようとしたり、人を思いやったり、"普通の生活"を他の人に与えようと努力したりしている人達って、それが一見どれだけ小さな行動でも、実は超人的な徳の高い事をしているんじゃないかと思えてくる。 そしてそういう小さな「良くあろう」って思う奇跡の積み重ねが、救済なんじゃないかと思えてならない。 小さな努力をあきらめる事が、今みたいな時では一番の悪なのかもしれない。

きらきらとした小さな小さな行動が、つもりつもって、踏みしめられて、社会の土台になればいいなと思う。 負けちゃいけない。 悪に負けちゃいけない。

2011-12-18

ことの顛末

気がついたら集中力がなくなっていた。

ものすごく気が散るようになっていた。 一つの作業が続けられなくなった。 仕事場で、何かを頼まれる度に不愉快な気持ちになった。 誰とも交流したくなくて、様々な事で「いやいややってる」感じが抜けなくなった。 不安感が強かった。 変化が怖かった。 乗り物に乗るのが怖くなった。 一人でいる時、一日一回は、クライストチャーチ大震災や、東関東大震災、原発事故の映像が頭にわき上がってきて涙が出た。 次は自分自身が被災する気がして、怖くて仕方がなかった。 そしてあまりにも自分が弱々しいので、何かあるごとに自分自身にきつく当たった。

今、自分がいた精神状態をリストアップしてみると、どう考えてもヘルシーではない。

「ああ、こりゃ駄目だ」と思ったのは職場で、同じ作業が五分以上続けられなくなった時だ。 下手すりゃマウス一回クリックしただけで、「ああ、疲れた。もう先に進みたくない。」とぐったりした。 集中出来ないし、継続も出来ない。 それで「なんでこんな事も出来ないんだ!」と自分に対して怒っていた。 怒りながらも、「でもさすがにこれって、私がレイジーだからって次元を越えてるんじゃないか?」と思った。 どう考えても、この若さでマウスクリック一回しただけで精神ぐったり来るってのはおかしい。

しかもぐったりついでに「怖い」って感覚まであるんだよね。 「先に進むのが怖い」ってどっかで思ってるの。 たかがマウスクリックごときで! 進む先なんてたかがしれているのに。 最終的にはクリエイティブ系の仕事内容が、特に怖くて進めなくなった。

その場で「これはレイジネスじゃない、クレイジネスだ!」と語呂合わせチャッチフレーズを作って、心理カウンセラーに予約の電話をした。 指定された日時に心理カウンセラーに話しに行った。

そしたら案の定すごくすっきりした。

きっかけが何なのかとか、原因とか、そういうのは正直言ってよくわからない。 ただ上に書いたような事を、「私だけで抱えていた」ダメージは思っていたよりもずっと大きく、それを外に出せただけですっきりとした。

そう、「私は一回マウスクリックするだけで疲れて、先に進むのが怖くて、明日にも自分が被爆したり、被災する気がしていて、乗り物に乗るのが怖くて、集中力が全く無く、人と関わりたくない女なのです。 時間が過ぎるのが怖いのです。 このまますべてが止まってしまえばいいと思うのです。」と一言声に出して言うだけで、「でもそれって単純に私が精神的にめいっているからで、大抵の時の私はそういう考え方はしない。」って客観的に思えるようになる。

それだけでも結構すっきりする。

「やばいね、私。 私、頑張れ! 意地悪な私に負けるな!」って、優しくなれる。

そんな感じ。

ことの顛末でした。

2011-12-12

出会いを求めて

とどのつまり、これ以上に美しい言葉はないのだと思う。

「出会いを求めて」

よく、こんな音を、意味を、文字のつながりを見つけたなと思うよ、李 禹煥は。

自分が移民になった年だったから、そしてクライシスがおこり祖国の形が大きく変わってしまった年だったから、今年は李 禹煥の作品や文章が本当に胸に沁みた。

力強く、勇気のある移民の先人を知っていてよかった。

私の「この人の事を知っていてよかった」リストに、彼は必ず、いつでも入る。

祖国に災害が訪れるのって、本当に、最悪な気分だ。 育った場所と違う所でがんばらなくちゃいけないのは、結構しんどい。

それでも勇敢さを貫いて、きれいでいて、そして優しくあったり、柔らかくあるための知恵を、李 禹煥の作品から感じる。

出会いを求めて!

ガルルルル!!

2011-12-08

ちょっぴりぎりぎり

感情的にちょっとぎりぎりだったので、最後のよりどころ、ママンに電話した。

しくしく泣きながら、「私は多分一生なにも達成出来ないし、たいした事できないし、貧乏だし、面白いこともない気がする。 どこに向かってるのかも、どうやってこの状況を脱するのかもよくわからない。」と報告。

「あらー、じゃあ、仕事も辞めて恋人とも別れて日本に帰ってきてちょっと遊んだら〜? 別にどうでもいいじゃない、永住権とか、仕事とか、将来とか。 アンナちゃん、遊び足りてないからそんなめんどくさい事考えてるのよ。」と相変わらずな事を言われて、気が楽になる。

そうだった! 私だけが勝手に私の期待値を上げているだけで、実は誰も、そもそも私に期待していなかった!!

「半年位日本で遊びながらバイトでもして、それでまた半年NZに帰ってバイトとかして暮らしたら?」と言われる。 おかぁーさーん。 あなたの中には、こういうホラー記事あなたの中には存在しないのねーと、ある意味さわやかな気持ちになる。

「アンナちゃん、関東に来ても放射能怖いってメソメソ言うだろうから、京都の山奥とかで暮らして、里でアルバイトでもしたら?」と陽気な事を言われる。

恋人にも「そんなにいろいろと嫌なら、どっか1人で長期間旅行にでも行って、その後帰ってきてもある程度の期間はサポートしてあげれるから、ゆっくり仕事探せば?」と寛容な事を言われる。

ありがたいけど、それやっちゃったら、もう、私、現実社会には戻れない気がする。 

こういう時はピューリタンのクリスチャンの子と話そうと、職場のキリスト教原理主義者の子とランチデート。 「勤労である事、謙虚である事、現状に満たされる事、恵まれている事を認識する事。 感謝する事。」とマントラのように彼女と唱える。 あぁ、本当にこういう時は職場にピューリタンのキリスト教原理主義者がいてくれてよかったと思うよ。

その後、私が落ち込んでいるようだと感づいた香港人の同僚に生きるヒントを貰う。 曰く、「レストランで飲み物を頼む時は、氷抜きでって言え。 その方が飲み物が沢山貰えるから。 ケチでどん欲なアジア人であれ!」 そして、インド人の同僚達にも「ケチであれ! 金を貯めて、裕福であれ!」と励まされる。 励ましになっていないけど、ありがたくお言葉頂戴する。 この感じが私を追いつめているのだけれどもね、耐性作らなきゃだから、ありがたくいただく。

30歳の時点では「私は幸せだ、満ち足りている」と感じたい。 その時、何に自分が幸せを感じるのか、結構みものだなと思う。

2011-12-07

君は一体全体何様なのだ?

自分の話しかしない友人がいる。

彼は本当に「自分がいかに素晴らしいか!」っていう話をひたすら続ける。 下手すりゃ、「そういえばアンナは元気?」って一言すらなしに、ひたすら、ひたすら、永遠と「自分がいかに素晴らしいか!」って話を続ける。 会話にならないのだ。 本当に、会話にならない。

しかも勝手にうちにきて、自分がいかに素晴らしいかって話をしたりする。 選択肢無しに、自慢話の宇宙に連れて行かれる。 居間に入れたら最後なので、台所で立ち話(しかも私は明らかに楽しんでいない)っていう感じであっても、三十分位自分の話をする。

君は一体全体何様なのだ?

自分の自慢話なんて、お前の母親にしろ! 全宇宙でお前の自慢話を聞いて心から嬉しいと思うような人間はお前の母親ぐらいだ!!!!

もしくはとっとと恋人を作って、心を満たしてもらえ! うきゃー!

話を聞いているときの私の心模様はこんな感じよ。


うきゃー!



うきゃー!

実際、彼の仕事は楽しそうだ。 だから今、自分自身の生活に満足していない私は嫉妬する。 「お前になりたい」とは思わないけど、「お前位自分に満足している人になりたい」とは、本当に思う。 なので奴が、ギャーギャー自分の自慢話をしている時に、結構ジリジリと嫉妬で神経焦がされる。

思わず心は崖っぷちだ。

くっそー! いつかお前と関係ない宇宙で楽しく遊んで暮らしてやる!!!

2011-12-06

引っ越したい

引っ越したい。 オークランド市内なんて距離のではなくて、この国から引っ越したい。 本当に、心底引っ越したい。 考えてみたら、もう7年連続で住んでいる。 十分だ…! もう、十分だ! 一体なんの記録を更新したくて、こんなに長いことここにいるのかすら分からん。

一日のうちのほとんどの時間を「引っ越したい、引っ越したい」という思いをおさめるのに使っている。 控えめに言っても、健康的な状況だとは思えない。

仕事がなくなるのは怖い。 新しい仕事が、新しい場所で見つけられるか考えるのも怖い。 未知の状況を通過しなくちゃいけないのも怖い。

怖い事だらけなんだけど、それでも単純にその全てよりも、「このままここに居続ける」と想像する方が怖い。

このままだと私は、すごく嫌みで、人と自分を比べる、次元の低い事ばっかりに気を取られて、幸せになれない人になる気がしてならない。

ぱっと勇気を持って行動がとれないのは、自分に自信がないから。 新しい場所で仕事が見つけられるかどうかって不安と直結している。

はぁー! まったくもって! 仕事ってウルトラ大事だね!

コリアンクール

韓国のグラフィックデザイン。 shin, dokhoさんの作品。

韓国のグラフィックデザイン、大好き。 ハングル文字が使える時点で相当得していると思う。 しまりよすぎ。

クールすぎる。 なんて素敵なんだ。 なんて、なんて素敵なんだ!





shin, dokhoさんの作品、素敵過ぎ…!

あと、これもほしい





tom price: PE stripe meltdown chair at design miami basel 2011via Designboom

ほしい!



日本語版のサイトも最高。