韓国の大統領就任式を見ていた。 派手で感心した。 大統領の後ろの巨大な屏風(のような、もうほとんどファサードとよぶべき物)が、スゥ セオクの作品だった。 目ん玉が飛び出るかと思った。
韓国に行って、旅行とか非日常っていうコンテクストを突き抜けて心に迫ってきて、出会えて良かったと思ったのはスゥ セオク(徐世鈺)の作品だった。 彼はスゥ ドーホーのお父さんなんだけど、本当に強くて純度の高い作品を沢山作っているの。 今年も彼の作品が見たくて韓国に行ったんだ。 そうしたら私が韓国に行っている間に銀座のメゾンエルメスで個展をやってたのね、あっはっは! 私、強烈に馬鹿。 日本に私が帰ってきたらすでに終わっていて、悔しくて悔しくて、本当に悔しかった。
こんなに素晴らしい作品が隣近所にあったとは灯台元暗しだ。 こうやって一番近い国の素晴らしい作家すら知らないという事は、きっと世界中の多くの素晴らしい芸術を知らないという事なんだろう。 そう考えるとワクワクする。
今回の休みは日本の国立博物館でインターンをしていたんだけど、そのときも知らなかった素晴らしい作品を沢山見た。 私の中にあった偏見が少しなおった気もする。 現代や未来を見るように、過去を新鮮な目で見つめたいし、普遍性と固有性を行き来させて様々な地域の作品を見続けたい。 そんなきっかけになったのがスゥ セオクの作品で、それだけで十分凄い芸術家だよなと思う。
ナイーブな発言だとは重々思うけど、これまでに作れなかったような良い関係をこれから作る事ができるのだと信じて、きちんと試し続けて行くってのは可能なんじゃないかと思う。 仲が悪い事でお互いがどれだけ損をしているのか、単純な例だと芸術を共有できていないかとかってのを思うと、ちょっと頑張って意識的に学んでいこうぜと思う。 間違えなく学べる、素晴らしい作品がある訳だしさ。
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