2008-02-27

夏だわ

無事帰国いたしました。 ウェリントンは相変わらずとても素敵。 そして暑い。

さーて、頑張るぞ!

2008-02-26

サラムドゥル

 韓国の大統領就任式を見ていた。 派手で感心した。 大統領の後ろの巨大な屏風(のような、もうほとんどファサードとよぶべき物)が、スゥ セオクの作品だった。 目ん玉が飛び出るかと思った。

 韓国に行って、旅行とか非日常っていうコンテクストを突き抜けて心に迫ってきて、出会えて良かったと思ったのはスゥ セオク(徐世鈺)の作品だった。 彼はスゥ ドーホーのお父さんなんだけど、本当に強くて純度の高い作品を沢山作っているの。 今年も彼の作品が見たくて韓国に行ったんだ。 そうしたら私が韓国に行っている間に銀座のメゾンエルメスで個展をやってたのね、あっはっは! 私、強烈に馬鹿。 日本に私が帰ってきたらすでに終わっていて、悔しくて悔しくて、本当に悔しかった。 

 こんなに素晴らしい作品が隣近所にあったとは灯台元暗しだ。 こうやって一番近い国の素晴らしい作家すら知らないという事は、きっと世界中の多くの素晴らしい芸術を知らないという事なんだろう。 そう考えるとワクワクする。 

 今回の休みは日本の国立博物館でインターンをしていたんだけど、そのときも知らなかった素晴らしい作品を沢山見た。 私の中にあった偏見が少しなおった気もする。 現代や未来を見るように、過去を新鮮な目で見つめたいし、普遍性と固有性を行き来させて様々な地域の作品を見続けたい。 そんなきっかけになったのがスゥ セオクの作品で、それだけで十分凄い芸術家だよなと思う。 

 ナイーブな発言だとは重々思うけど、これまでに作れなかったような良い関係をこれから作る事ができるのだと信じて、きちんと試し続けて行くってのは可能なんじゃないかと思う。 仲が悪い事でお互いがどれだけ損をしているのか、単純な例だと芸術を共有できていないかとかってのを思うと、ちょっと頑張って意識的に学んでいこうぜと思う。 間違えなく学べる、素晴らしい作品がある訳だしさ。 

2008-02-22

応挙でお茶

 東博の応挙館でお茶会に参加した。 ただ建築を見てみようというゆるーい動機で行ったんだけど、

2008-02-14

≒草間彌生やからから

 
あなた大好き!

 静かに、深く尊敬しています。 この素晴らしさを語る為の言葉を覚えたいと思った。 草間彌生、すっごい!  彼女は芸術の株を上げています。 傑出した芸術家だ。 映画としては私の直接的な好みじゃないし、もっと違う取り方があるんじゃないかなとか、少し嫌らしい取り方だなとか思わさせられる所があった。 でも彼女の能力の高さは十分以上に伝わってきた。 草間さんは本当の事しか言わないから凄い。 もし私に勇気があったら、彼女を全ての尊敬を込めて天才とよぶだろう。 ないから、まだ言えないけど、でも本当はそう思っているんだ。 映画を見た直後は、もしこの世に一つだけ真剣な事があるとすればそれは彼女の絵画だとすら思ったもの。 それぐらい凄いから、竹橋の国立近代美術館とか、常設で草間彌生の作品がある所にみんなで走って行ってほしい。

 不思議でたまらないのは、今この瞬間にも彼女が新宿で寝起きして、絵を描いているという事だ。 あんなものが、今この瞬間にも生まれているのか? だとしたら芸術ってすごいんじゃないだろうかと今更ながら思った。 芸術の根源や、一番シンプルなルールを思い出させてくれた。 ここが0地点。 

 友達と「不謹慎な話しだけど、もし彼女がなくなったら一時代の終わりを誰よりも感じるよね。」と話していた。 だって、確実にバトン持ってるもんね。 すごいな、草間彌生。






 ピピロッティ・リストの展覧会も行ったぞ。 身体にぐるんぐるんにきた。 内臓に訴えかけてくるなんて、なんて賢いんだ。 お腹いっぱい!

2008-02-13

art is for the spirit


そりゃそうだ!

 友人たちと夜遅くこの展覧会を見に行った。 作品数が多くても、ある程度のコントロールを元にきちんと展示している展覧会だったよ。 

 繰り返し言っている事だけど、違うタイプの友達と見に行くってのは楽しい。 今回一緒にいた私の友達は自分の魂を芸術に捧げている人で、アートを食うというよりもアートに食われたいってほうの人だ。 ご立派! なので今回の展覧会のようなマスターピースを出した作家の、それに似た商品としての作品系ばっかりなのがお気に召さなかったようだ。 「しょうがないじゃん! 企業のコレクションだもん! オフィスに置くようだもん。」という日和見な私の発言は無視された。 私はある種気楽で良いと思ったんだけどねえ。 私はマスターピース以外を見るのが好きなので、かなり楽しんだ。 圧倒感は別にマスターピースから受けるってだけじゃなくて、こまごまとした関係性を知る事で受ける事も出来るし、小粒だけど面白い作品って多いって。 

 後、「肖像画→身体」「風景画→スペース」って感じにゾーニングをして展示をしていたんだけど、結構ほぅっとなった。 確かに。 言われてみれば。

 

2008-02-11

Fabrica



 イタリアにファブリカっていう、デザインとか美術の研究所があって、私はそこから生み出されている作品が意味的にも審美的にもとても好きだ。 あきれるぐらいに美しい物を作り出すし、あそこの知性には希望があると思う。 出版物とかがとっても良いんだよ。 とても凄い所だと思うんだけど、商品価値が低いからか私が求めているような評価をきかない。 ブルータスとか、記事にしようよ。 してよ。 

 そんな素敵なファブリカのポンピデューセンターから始まった巡回展が日本に来ている。 ポンピデューセンターがキュレーションをした展覧会が日本に来ていること自体がなんとも大興奮な話しじゃん。 で、行ってきた。 心底面白かったし、視覚的にも刺激的だった。 徹底的にあか抜けていて、ドライで、なのに心や感情を含めた物事の核心を突いていると思いました。 すごいよ。 やる気湧くよ。 

 汐留イタリア街でやってます。 そこは意味不明な外見で私からするとバブルの名残のようにしか感じられない重みの無い世界。 東京の不思議スポットの一つ。 でも毎回そこでやる展覧会にははずれが無いし、質が高い物事が扱われているんだよね。 キャプションとかテクストからしていつも良い。 活動がすっばらしいの。

 銀座のメゾンエルメスと同じぐらいの毛並みの良さがある。 なんだかんだといつもためになる事をやっている。美術館とかよりも面白いなと思う時が多い。 サイズ的にも丁度いい気がする。 質が高い物をちょっとシンプルに都市に配置するってのが理想的だよな。

 丁度前後して六本木でやっていたメディア芸術祭も見た。 ファブリカ展と文化庁のメディア芸術祭を比べて、両方デザインとかメディアとかにラディカルでいようとしているんだけどなんか違うよなと考えていた。 メディア芸術祭はその名の通りお祭りだから、混沌としていても仕方がないと思うんだけど、あまりにもデザインの力をかるんじすぎているんじゃないかと思わさせる何かがあった。 「新しさ」を求めると現状に蓄積されている表現の力が枯れてしまうんじゃないか? その点、ファブリカの探している新しさは基礎がしっかりとしていて、未来と同じぐらい過去からの栄光を上手く使っていると思った。 単純に、きちんとしていた。 

 一緒に行った友人はファブリカが使っている技術とかが「単純に見た事がある」って理由でつまらないと言っていて、メディア芸術祭の方が技術的に面白かったと言っていたし、その視点も分かるんだけど、私はファブリカの方がずっと良いと思った。 デザインやアートは技術を使う事に意味があると思う。 技術とデザインは対等であるべきだし、デザイナーは技術者じゃない。 技術の先の話しをしなくちゃいけないだろう。 技術がシンプルだからって、やっている事がシンプルだとは限らない。

 展覧会やらお祭りってのには、見世物小屋的な背景が強くあるし、見世物小屋じゃないってのをどうやって示して行くのかってのを考え始めたのも案外最近の事だと思うんだけど、そんな黎明期だからこそ「世界奇天烈展示会/見世物小屋」ってのとどういった距離を取るかってのを考えて評価をしたいよ。 メディア祭はコンテンツは良いのに、全部がきちんとした表現を出来る前にお互いで壊し合ってしまっている感じだった。 物を置きすぎ。 物が増えただけ、関係者が増えるから入場数だって増えるのに、それを受け入れるだけのスペースが単純にないもの。 こんな立地条件がよくて、広告もいっぱい出していて、展示品数も多い展覧会をこんなに狭い空間でやったらぐっちゃぐっちゃになっちゃうだろうっていう、具体的な空間の把握が欠落していた。 そういう意味では祭りとは良く言ったなと思う。 やっぱり技術はあるけど、デザインが無いと思った。 

 どこか共通点がある展示を二つ見れたのは良かった。 両方の良い側面が見えるし、可能性も分かりやすくなる。 そう、この展示は一気に見ちゃう事をお薦めします。 もし時間がなかったらファブリカ展だけでも見てみて下さい。 面白いから。

川本真琴

 川本真琴って天才だよねと友人にランダムに言ってみた。 過剰反応した人が二人。 二人とも我が相棒。  さすが私と私の相棒たちと、粋な私たちの五年目な関係に乾杯。 川本真琴は、すっっごい。 


 それにしても、そんな相棒は社会っちゅーもんに凹んでいるらしい。 

彼女のブログには"友人のブログを覗いたら、今は韓国で旅行を楽しんでいるらしいw
おい!!いつの間に!?うらやましいぞ!!相変わらずめちゃめちゃ写真が良くて、書いてることも美術とデザインと本のことばっかりで、すんげー楽しそうだ!!ほんとにほんとにうらやましい!!"と私の事が書かれていた。 あっはっは。 本当に私って、美術とデザインと本の話ししかしないよね。 正直な所それ以外の話しが出来ないという方が当たっている。 まあ、写真に関して言わせていただくと、インターン先では一日に大げさでなく何百枚も写真を撮らさせられているけど、全部駄目でまた何百枚も撮り直しさせられているよ。 日々怒られてます。 とほほ…。 淑のような写真はまだ全然撮れない。 だからしょうがないから美術とデザインと本の話しを続けよ。









あと、この川本真琴がすんばらしいんだけど、のっけられないから、リンクから飛んで見て。 ちゃんと最後まで聴いて。 あっけにとられますよ!!


川本真琴 桜

2008-02-10

Sarah Sze

 私にとって2003年から4年ぐらいの時期をくっきりはっきりと描き出していた作家の一人がSarah Szeだ。 

 多分、切り込み隊長みたいな感じで彼女が注目されていたのは、90年代後半から00年代の前半で、オロツコとかと共に見事な彫刻の復活させた御人なのだけど、私がSzeを知った2003年にでも彼女の作品はものすっごく新鮮だった。 従来のコンセプチュアルアートやインスタレーションから、彼女や彼女と同世代の人達が行った脱却はそいつは見事なもんよ。 私は彼女の世代の作家が好きすぎて、嗚呼。 

 なので、今銀座エルメスでやっている展覧会に行ってきました。 楽しかった!

 みなさん! 絶対に見に行かなくてはいけませんよ!

 本当に作品が良いし、これは明らかに面白いし、とても美しい。 作品や、持ち合わせている雰囲気、生まれた状況、過去とのつながり、未来への影響、それのどれをとっても独特の自由さと軽さや流動性があって、それがこの作品の個性だなと思う。 なのに、ただの虚しさとか弱さがないところが素晴らしい。 その強さから影響を受けたいよ。 弱っちゃいけないのだと、心の奥底をかなりがっしりと支えてくれた作家の一人だ。 芸術は人を支える! 特にSze世代は相当閉塞感への基礎抵抗力が高くて素晴らしいです。 

 それにしても友達で美術批評をやっていたり、キュレーターになろうとしている人が結構いるんだけど、人ごとながら大変だよなと思う。 こんなにadorableな物に言葉で挑戦しなきゃなんだものなあ。 私はまず酔いたいし、そのときは「なんて素晴らしいのだ!」と両手を広げて言っちゃいたいタイプなので、がっしり芸術を語るのだと腰を据えている人には敬意を持つ。 

 大学の友達が日本に来ているので二人でチャラチャラと見てきたんだけど、特にファインアートに関係ない彼と行ったってのも素晴らしかった。 「すっげー!!」って、騒げる感が良かった。 芸術の鑑賞方法って人によっても文化によっても違う。 その違いを知るだけでも結構楽しい。 いちいち新鮮。

 そう、だから勿論自分に対しても、周りの人にも、今の自分が持っている芸術を見る時の作法が全てだと思わずに、それこそアグレッシブなぐらいに快を求めてどんどん色々と色っぽくやっちゃっていいよと思う。 鬼のように怖いボスや批評家やキュレーターに囲まれている瞬間以外は、自分の為に楽しむに超した事が無い。 

 とりあえず、絶対にいかなきゃ、見なきゃ、Sarah Sze@銀座エルメス!

2008-02-06

ダブリンの緑

仲の良い友人の本棚ってのは私のためのような物で、一部をのぞいてかなり魅力的な仕上がりになっている。

例えば今居候をさせて頂いている彼女には、日本の大学にいた頃結構影響を受けたから、魅力的すぎてちょっとくらくら。

そんな本棚から「そろそろ読んでみるか」と恩師の本を取り出して、友人が用事をすませているうちにぱらぱらとページをめくった。 その途端に、私がウェリントンで殆ど息をひそめてカフェの隅っこでじっとこの本を読んでいる姿が頭に浮かんだ。 必要になる本ってのは案外とわかるのだ。 作業と作業の間で、友人と友人の間で、ぼっかりと空く一番素晴らしい自分のための時間に読む本だと思います。 読むぞ!


景福宮




ムフン










ムフフン♪



2008-02-05

来た!見た!勝った!

 最近のはやりのフレーズは、"チョスミダ"と"Veni, Vidi, Vici"です。 ことあるごとに言っている。

チョスミダは、好きですとか、いいですねって意味なんだそうだ。 "キブン チョスミダ" で、"気持ちいいです"。 韓国語は結構沢山の単語が日本語と一緒で覚えていって面白い。 Veni, Vidi, Viciはシーザーの名言で、ただたんに発音が美しいから好き。 旅行中にはもってこいな言葉な気がしますよ。 自分に、勝つ!

さて、韓国旅行。 言葉にするのもめんどくさいぐらいに、今回の韓国旅行も素晴らしい! そもそも韓国旅行が楽しくないわけがないのだ。 初恋の相手も親友も韓国人。 そして、私は大の奈良好き、古墳好き。 素晴らしい入り口があるその先に、魅了されないわけがない。 

 イギリスやニュージーランドに住んでいた頃の友達が沢山住んでいるという理由で、十代の頃、年に2~3回は関西に旅行していた。 大阪、京都、奈良、神戸、結構頻繁に鈍行電車で行っては友達の家にだらだらと滞在していた。 そして二十代に入ってからは韓国に来るようになった。 その内、中国に行ってみたい。 そう、こうやって旅行の範囲を遠くにしていこうと思う。 

前回は、韓国に来たのが初めてだったから、なんでも新鮮だった。 今回ももちろん色々新鮮だけど、「これはまた見たい!」と思っているものもあって、両方の意味で面白い。

ってことで、それ関連の写真をあとで何枚か上げて行きます。


ぜば!

韓国散歩

親友が韓国に住んでいるので、会うためにとことこと海を渡って大陸にやってきた。

韓国はとてもきれいな国。 真っ白い土や、曲線、たおやかな物が沢山ある。

そして一年ぶりの親友との再会はあまりにも普通過ぎて時間の流れをある意味感じない。 

2008-02-01

すごいぞ!!

ファブリカが日本に来る!


ファブリカっていうデザインラボがイタリアにある。


そこの展覧会がやってるぞ。 


いかなくては!