2012-04-18

すきー!

この人の書く文章のリズムや、語感が大好き。
あまりにも面白くて読みながら声を出して笑ってしまった!

私は口語体で、ぺらぺらと書かれた文章が好きだ。
頭の中で音として面白い文章が好き。

下の文章は
Team Kathy Fun Fan Club、ニューヨークにクールが復活からの引用。


__




1 
「最近、ニューヨーク行った?」が定番の挨拶


今、ニューヨークがおもしろいーー。


この発言に首をかしげる向きもあるだろう。恥ずかしながら自分もその中のひとりだった。まずは論より証拠、以下に日本の某カルチャー誌で「東京でトップクラスの流行鑑定人」と紹介されていた人の文章を抜粋する。これはベストテン形式で行われた流行予報図の中のひとつで、その堂々第一位にニューヨークの名があげられている。


1. ニューヨーク:今業界では「最近、ニューヨーク行った?」が定番の挨拶。金融バブル崩壊が結果的にクールを復活させたとのこと。リアル・クローズの受容がますます高まり、男も女もオシャレなヤツが目に付くらしい。でも、アートは不調との情報もあり。


ニューヨークをそれほど推しておきながら、一貫して「らしい」「とのこと」「との情報もあり」という自信なさげな語尾に多少心配させられるものの、逆にそれはニュースソースの新鮮さを裏付けているとも考えられるし、また、「業界」で地位を確立してなお謙虚さを忘れないという、彼の好人物さを示しているのかもしれない。


そしてさらに、その謙虚さと矛盾せずに、最終的には具体例ゼロのままクールだと押し切っていくパワフルさは、さすがは「東京でトップクラスの流行鑑定人」である。不勉強な自分にはここで言う「業界」が何かは不明だが、おそらく日本のどこかに「時代のバズメイカー」(この雑誌にあった表現)が集うサークルが存在して、「リアル・クローズ」を着こなす「オシャレなヤツ」らが、「最近、ニューヨーク行った?」と挨拶し合っているのだろう。


なにはともあれ、日本の流行を影で操作している大物が言うのだ。ここ一、二年でニューヨークに「クールが復活した」と断言しても間違いない。そして、まさに今、ブログでニューヨークについて言及することは、格別にクールなことである。いや、ブログのような旧時代的なメディアではなく、上記リストの第十位にあげられていたTwitterでつぶやけたら、どんなに時代の最先端を感じられたことだろうか。上に抜粋した流行鑑定人の文章の字数を数えて欲しい。Twitterの流儀にならい一四〇字以内におさめられているのだ。彼はどこまで「オシャレなヤツ」なんだろうか。


こういう力強い時代の予言者が登場することをずっと待ち望んでいた。グーグルの検索窓が内面化されているような私にとっては、周囲の目利き仲間の口コミだけを頼りに、ウィズアウト・グーグルな文章を書くことができ、加えてそこから次なる流行を創出していく彼の力は羨望の的だ。何を発言するにもグーグルを通さないと不安になり、にもかかわらず忍耐力のなさからグーグル精度の低い文章を書いてしまい、日々気をもんでばかりの自分の目には、このまったくグーグルした感のない彼の文章は健康そのものに映る。


これからは彼の一挙手一投足を参考にして、ブログの読者数を増やしていこうと思う。


__


引用だけだと、何がどこまで面白いかははっきりと分からないと思うんだけど、ブログ、Team Kathy Fun Fan Clubを読んでもらえば分かると思う! 読んで、読みながら声出しながら笑ってくれ!

死語のヒップスター、その1から、その6まで続くヒップスターの物語も面白い。 ペラペラと言葉が紡がれて行くリズム感が気持ちいい。

笑いたい人におすすめ。

No comments: