2012-03-18

プロポーズ

知り合いの50歳の誕生日パーティーに行った。

派手で陽気でヒッピーな中年達が沢山いる森の中での深夜のパーティー。
結構クールだ。

彼女が子供みたいにキラキラと喜びながら、
誕生日ケーキのロウソクを消した。
「来てくれてありがとう! この場に来てくれた人、本当に愛してる。
これ以上に幸せな事ってない!」とニコニコしながら言った。
で、「あ! 結婚しよ!」と思いつきで言った。
周りは、一瞬きょとん。
で、その後うわーーーっと盛り上がった。
その場に担ぎ出される彼女の三十年来のパートナー。
「結婚しよう!」と彼女がいたずらっ子っぽく、我が儘な感じで言うと、
彼は大げさに、仕方がない、その我が儘受け入れるしかないって演技をしながら、
「オーケー、イエス、イエス、イエス」と答えた。

その場で誕生日パーティーは婚約パーティーに変わった。

産まれて初めてプロポーズの現場に居合わせた。

私の連れ合いは、一昔前の"自由な人"願望がある。
なのでそのヒッピーな知人をロールモデルとしてうっとりして眺めている。

自然な流れで「あー、あのプロポーズ、本当に素敵だった。 あー、本当に素敵だった。 あーいう感じで結婚したい!」とその後もずっと言っている。

どうやら連れ合いのロマンティック願望を満たしてあげるためには、
20数年後、私の50歳の誕生日の深夜の森で、
酔っぱらったついでにプロポーズしてあげなくてはいけないようだ。

まあね、それも素敵だよね。
問題は特にない。

こっちでだとデ・ファクト(事実婚)や
シビルユニオン(連帯のための市民契約)
とか制度がいろいろあるから
マリッジは特にしない人が多い。
多分それで余計にマリッジには独特のロマンスが漂う。
「丘の上の小さなお家」的な、なんかすっげーキリスト教っぽい感じのロマンス。
すごく宗教的で秘技っぽい感じがする。

それも悪くないなと最近は思う。

もしかしたら生きている間で行う最大の宗教行事なのかもしれないし、
やったらやらないより、魂ほっくりして長生きしそう。

まぁ、当分(20数年)はプロポーズの必要はない様子なので
とりあえず今は忘れとこ。

とにかく、デ・ファクトであれ、シビルユニオンであれ、マリッジであれ、
伴侶に対して持つべき心構え…、
相手の生命への讃歌と、繁栄の祈りみたいなのは一緒。

皆好きに生命讃歌しやすい方法で勝手にくっつきゃいいと思う。
どんな形であれ「この人と繁栄したい!」って思っちゃったなんて、
すっげー良い話しじゃん。

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