2009-11-30

仕事はラディカルに、生活は穏やかに

 「仕事はラディカルに、生活は穏やかに」と、尊敬している現代美術のキュレーターと作家が言っていた。 良い言葉だ。 いつも意識している。

 仕事は、まだそこまでラディカルに出来ていないと思うけど挑戦している。 もっとラディカルに、もっとシャープに、もっとはっきりとといつも思ってる。 沢山の喜びを込めたい。

 そして穏やかな生活。 パートナーと住みはじめてから全てがかわった。 とても静かで、とても穏やか。 「人はこうやって穏やかで安定した巣作りをして、新しい生命を迎え入れるのねぇ。」としみじみと客観的に腑に落ちる。(まあ、まだ迎えないけど。) 

 それにしてもまさかこんなに巣作り的でプリミティブな生活があるとは知らなかった。 睡眠欲、性欲、食欲という身体にまつわる三大欲求にて繋がっている。 なんかお互いの体の延長線上に相手の体がある感じなんだよね。 恋愛相手っていう絆なんかよりも、もっと「腹」とかっていうダイレクトな絆がそこにある。 結果驚くべき穏やかさ。 ただ結構頻繁に暇。

 昨日、すごい熱中していた仕事が一つ終わった。 私も、私の生活に振り回されていたパートナーもぐったり。 二人して今日はすごい悲観的な気分に浸った。 「なーんか、これからの人生にも世の中にも何も良い事がおこらない気がする…」って雰囲気になっていた。 これは結構いつものパターンで、エネルギーとか喜びとか沢山の感情をプロジェクトに注いじゃってるから、終わった次の日は虚無感と倦怠感に包まれるのよね。 そしてそれを自分も知っているから、無防備に落込んだりはしない。 仕事帰りにピラティスに行って、気持ち良いエクササイズを沢山して、家に帰って彼の作ったごちそうを食べて、二人でゴロゴロした。 荒狂い果てた馬車馬のような神経をなんとかして「ドウドウドウ!!」ってやるのね。 でもまだ体中にバチバチ何かが放電しているのを感じるけど。 今は小さな声で「ドウドウドウ!! ドウドウドウ!!」ってやっている。


Laura Owens
UNTITLED
2000
 
 話しはそれるんだけど、私とパートナーの生活を思うと、ローラ オーウェンスの作品を思い出す。 静かで調和が取れているようで、実は危険とかアンバランスさとかがいっぱい隠れている。 まぁ、今はそういう日々を楽しみたい。 
 
 それにしてもこういう感じに疲れた日は、とけたビターチョコレートみたいな睡眠がとれるんだよなぁ。 そして明朝にはなにかすごい素敵な予感に包まれるんだ。 そう、そのはず!



 

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