2011-04-26

過換気症候群、超sick

昨日、胃腸が弱り、終止吐き気と戦っていた。 風邪なのかアレルギー反応なのか食あたりなのかもよくわからず、とりあえずぐったりしてた。

胸がムカムカするから、息をいっぱいすっていた。 途中から息苦しい感じがしてきたので、余計に吸った。 そうしたら、ものの見事に過換気症候群になってしまい、NZでの救急車呼び出しデビューをしてしまった。

初めてなったので、自分の手足や口が強烈に痺れるのも、心臓がばくばくするのも、息苦しいのも、冷や汗がでるのも、なんでなのか分からない。 これはビビった。 怖かった。 手がどんどん開けなくなるんだ。 指先がまるまってっちゃうの。 救急車くるまでに「このまま痺れ続けて心臓まで痺れちゃったらどうしよう!」と結構怖かった。

過換気症候群って、呼吸を必要以上に行った結果、必要以上の二酸化炭素を体から吐き出してしまう事から起る。 二酸化炭素が体から足りなくなると、まず息苦しさが生じる。 体は息をこれ以上のペースでする必要がないと制御するので、息がしずらくなるのだそう。 でも知識がない人は「やばい、息がうまく吸えない」と焦り、どんどん激しく呼吸をおこなってしまい、二酸化炭素を吐き出してしまうという悪循環が生じる。(私はこれに完全になった。) 結果、体内の化学成分のバランスが崩れ、動悸、めまい、手足や唇の痺れや朦朧とした感じ、死の恐怖なんかが襲ってくる。

対処法はきわめて単純で、呼吸の回数を自然な量に戻す事。 水を飲む、人と話す、飴をなめるなど、呼吸の回数が減る行為を行うのも有効だし、単純に落ち着いて、意識的に呼吸の回数を減らすってのもありなんだそう。 私の場合は30分ぐらい水飲んだり、人としゃべったり、意識的にゆっくり呼吸をしていたら、体のしびれがとれた。 そうすると、本当にけろっとなおっちゃうの。 緊急治療チームが家に来て、彼らの指示通りに水を飲んだり、彼らと会話をしているだけでも結構体の痺れがとれていくのは分かった。(こっちの救急車のシステムは、救急治療チームが家に来て、家で治療出来る事は家で治療し、病院に連れて行く必要があるときだけ連れて行かれる。 今回は家で治療された)

それにしても、呼吸の回数が乱れて、体内に二酸化炭素が足りなくなっただけなのに、ずいぶん大げさな症状だなと思われるだろう。 対処方法も本当に単純だし、そんなに酷い訳ないと文字面では思う。 でも、実際なってみると驚くほどに恐ろしい症状が出るんだ。 多分二回目だったり、メカニズムが分かっていたらこんなもんだと思えるんだろうけど、初めての場合は結構どんな人でもビビると思う。 そんでビビって、呼吸が荒くなって悪循環でもっと悪くなる。

私は回りに過換気症候群になった事がある人が結構いたから、知識としては知っていたし、救急車をよんだときも、オペレーターの人に、過換気症候群になっているのかもしれないと伝えた。

でもここまで体のコントロールがきかなくなるのかってのはなってみないと分からない。 口では過換気症候群かもと言いながら、頭の片隅では「もしかしたらくも膜下出血とか癌??? 私死ぬ?」となかなかのスリルを味わっていた。 ああ、初めての事ってどうしていつもこうも大げさに心に迫ってくるのでしょう。

会社の上司に連絡したら「私も以前過換気症候群になった時は心臓発作になったんだと勘違いして本当に怖かったわ」と言われた。 みんな、自分の中の“最悪の状態”をとっさに思い浮かべるのだろう。 

過換気症候群って、ニュージーランドでは結構多くの人達がなっていて、話しとしてはよく聞く。 「けろっとなおるけど、なってる最中はすっごい怖いのよぉー。」と人が話していたのを思い出して、本当にその通りだなとなってみてからしみじみと思う。

思い返してみると私はこれまでも規模は違えど、興奮したり不安になったり緊張すると、手足が若干痺れた。 そういう体なんだろう。 つきあってくしかないねー。 

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