2010-07-30

想像上のシドニーと現実のシドニー

私にとって未知なる大陸だった、オーストラリアに週末行ってきました。

オークランドからシドニーまでは、飛行機で三時間ぐらいなので、とても近い。

でも精神的距離が非常に遠く、南半球に住んで8年ぐらい立つけど一回も行ったことが無かったんだ。

大概のニュージーランド人は、大阪の人が東京を毛嫌いするように、オーストラリアをけちょんけちょんに言う。 だからさ結構素直にオーストラリアってのは、地獄の釜の底みたいな場所なんだろうと思っていた。

特にシドニーは、オークランドのでっかい版として、本当に酷い所だと聞いていた。

ウェリントンの人達はオークランドが大概嫌いなのね、そしてそういう土地柄の親分みたいなシドニーはもっと嫌いで、みんな悪口ばっかりいっていたんだ。

キャピタリズムによって支配されたシンシティーなんだろうと思っていたんだ。 っていっても私は地上にあるキャピタリズムの楽園、東京出身なので、「ほうほう」とシドニーの噂を聞きながらも「そんなん東京の比じゃないよ」とは思っておったがな。

またまた歴史背景も、オランダ人がこの大陸を見つけて、イギリス人に勝手に$1で売ったとか…、

そしてたまたま冬の砂漠地帯を見たイギリス人達が「ここは流刑地にぴったりだ!」って思って、イギリスの犯罪者を島流しにしたところから移住が始まったとか、

その送られてきた荒くれ者達が、現地の人びと(アボリジニ)を虐殺しまくって、差別しまくったとか、

でも夏はすごい実りの季節で、好物も山ほどあるから、アボリジニから強奪した土地から金目の物をごっそり抜き取って、今じゃお金持ち国家とかって、

ちょっと話しのスケールが大きすぎる。 「それホラじゃね?」って言いたくなるような漠然と広大な感じの歴史。 微に入り際に入りな日本史に慣れていると肝抜かれるわ。

って事で行っていなかった。 心の中で「アメリカとオーストラリアは世界に存在しない事にしておこう。大陸ってのはわけ分からん。」と勝手に片を付けていたのだ。

ところがさ! 行ってみたらさ、本当に素敵な所であった。 今まで行った事がある街の中でも、私の感覚からすると一番美しかった。 人びとは往々に優しかったし、多文化主義の行き届いた町並みだった。

本当に私は偏見に満ちていたなと驚き続けた週末だった!
もっと荒んだ感じの場所を想像していたのに、実際はキラキラした輝いた街だったよ。

見事にニュージーランド人のルサンチマンにだまされていた。

韓国に始めて行った時にも同じような事を思った。
私はとても親密な韓国人の友達が沢山いて、いつも「日本の噂話しや、ニュースで聞く韓国が、彼らを育てた土地だとはどうも信じられないが、きっと彼らが特種なんだろう」と思っていた。 

しかし行ってみたら、文化的で歴史が深く、人びとは親切で愛情深い、素敵な国土を有する場所だった。

今回の経験と抱き合わせて考えると、結果はクリアだ。
要するに、隣近所の人の言う事はあんまり信じちゃいけん。
これ鉄則。


シドニーは本当に美しい港町で、いつも私が何となく思っている事、
結局の所都市の力や魅力は、元々の自然環境にかなり影響されるっていうのを強く実感させてくれた。

シドニーの自然と、そしてそこに人間たちが建てた建築がの呼応が本当に美しかったんだ。

こんな場所が地球があるのかと驚いた。 

連れ合いも始めてオーストラリアに行ったんだけど、終始「なんて素敵な場所なんだ…! 今まで完全にだまされていた!」と驚き続けていた。

馬鹿は私だけじゃなかったか。

二人で手を取り合い、ひたすら街の美しさにうっとりする週末を送った。

オーストラリア万歳!

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