2011-05-07

友達の友達はウヒョッ

友達と自分は大抵似ている。 だから自分の周りは自分に似た人ばかりになる。 そしてなんとなく「世の中ってこんな感じ」って勘違いしながら暮らす事になる。 

そんな錯覚にあふれた真空状態から、ポンと抜け出す瞬間ってのがある。 そういう時は「ウヒョッ!」ってなる。 ウヒョ・モーメント。 心の中で、ひょっとこみたいな顔面表情をしてしまう瞬間だ。



ウヒョッ!



例えば、選挙。 なかなかの、ウヒョ・モーメント。 私の周りでその政治家を支持している人なんて一人も会った事がないって人が、ダントツで当選したりする。 世の中には私と利害関係が全く一致しない人たちがわんさかといるのだと知らされる瞬間。

あと本。 「こんなんどこの誰が興味があんだよ」と思うものが案外売れている。 誰かは買っているのだ。 量的には私の興味がある分野の本より興味がない分野の本の方が圧倒的に多い。 なぜなんだ? 私の世界では、工学とデザインと建築と美術の本以外、本屋にある必要なんて特にないのに。 ここでもうっすら、「ウヒョッ! もしかしたら私は真空状態の中にいて、世間の幅広さを知らんのかもしれん。」と思う。 もしくは、社会の片隅に大きな穴があいていて、そこに私の興味のない本をじゃんじゃん投げ込まないと、社会そのものが穴に引きずり込まれてしまうっていう困った状況があるのかもしれない。 でもそんな穴は、多分、ない。

そして圧倒的にウヒョッ・モーメントなのは、「友達の友達」に出会うときだ。 特に友達の古い友達(幼少期からの友達など)に紹介されると、ウヒョってなる。 距離が近いから油断している分、差に驚く。 完全にウヒョ肝を抜かれる。 まさに、一寸先は闇。 友達の友達はウヒョ。



ウヒョヒョヒョヒョッ

 こんな世界があったのかの連続だ。 「友達の友達」って距離感で自分が「世界」とか「世の中」と思っていた幻想が音を立てて倒れる。 心の中ではひょっとこが踊り狂う。

 仲がいい男友達に紹介された女の子がギャルだったとき。 友達の友達が妙にアラサーだったとき。 友達の友達が同い年とは思えない程に立派な人だった時、心の中はウヒョで溢れる。 ああ、世界ってのは広い。 思わず、「私、こんなんで大丈夫?」となる。 そしてその刺激にいつのまにか中毒。 もっと、もっと驚かせてとなっていく。 心のひょっとこは多い方が良いね。 選挙結果とかだとシャレにならないけど、友達の友達が若干異界の人だってのは、大抵素敵だ。

 踊らせておくれ、おいらの心のひょっとこ。

1 comment:

みーたろう said...

友達の友達は「ウヒョ」って、言い得て妙だわw