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2008-12-08

小旅行

 クラスメイトの実家に数日間遊びに行ってきた。 小さいけど、確かな旅行だった。
 
ウェリントンの港から、どんぶらこっこと三時間フェリーに揺られ、南島のピクトン港にまずは向かった。


























ピクトン港についたらそこは夏だった。 日々うねり荒れ狂っているウェリントンの天候に慣れている私は心底驚いた。 美しい美しい港だった。 上の写真は港の真横のビーチ。 船着き場の横でもこれだけきれいなんだよ! 恐るべし世界の田舎!


「マオリの伝説とか神話ってこういうのを見ながら語られたんだよなぁ。 なんか納得。」と友達みんなで言い合う。 ここでは地形が主役だ。 ニュージーランドの地形はどっかすごい。 

2008-12-01

忘れない為に

泣いたなんだとドラマティックに悲劇的な気分でいた次の日にこんな事を書くのもなんなんだけど、今日は本当に楽しかった。 

高校のときからの私の最高の男友達が、お互いが一日使ってびっちり遊べる最後の日だからって事で思いで散歩をしようと提案してきた。 「一緒にまるまる過ごせる最後の日には何をしたい?」と聞かれた時に、「うーん分からん。 適当に海辺でビールでも呑む?」と想像力のない私は答えた。 でも彼らはもっと繊細で、私の為を考えてくれていて「私のウェリントンで好きで大切な場所全部を一緒に回って、いっぱいいっぱい写真を撮って、思い出話をするってのはどう」と言ってくれた。 こんな提案私からは出てこない。

彼の家に行くまでの五分間でも、まだ昨日の事を思い出して、声を出して歩きながら私は泣いてて、どうしよう、このままだと一日中泣いちゃうかもとかって心配していた。

でもふたを開けてみたら本当に素晴らしい笑いに溢れた一日になった。 

四年ぶりに高校のあるエリアに電車に乗って行ってみんなで散歩をした。 昔住んでいた家を見に行ったり、よく食べたアイスクリーム屋さんでサンデーを買って野原で食べたり、見るもの全てが懐かしくて、嬉しい気持ちが止まらなかった。 天気が記念碑的に良くて、本当に楽しかった。 そして高校について、窓から教室を覗いたり、塀の上を歩いたり、じゃれたりしているうちに、その頃持っていた自由な気持ちが甦ってきた。 昔と比べて私はどんどん良くなっていっているように思い込んでいたから、これは私を不思議な気持ちにさせた。 今は忘れてしまっていたけど、昔は持っていた良い面ってあるんだね。 そういうのを思い出す為に、わざわざ昔自分が関係していた場所に行ったりするのかと納得した。 その頃自分の周りに流れていた空気感に触れて、結構沢山の事を思い出したと思う。 その中にはとても良い気持ちも沢山あった。 

ウェリントンの中心街に戻ってから、ボタニカルガーデンに行って、長い長い散歩をした。 私の好きなガラスハウスの中にある蓮の池を見た。 そしてシダ植物の森も歩いた。 

大学の近くについてから、大学のクラスメイトも合流してみんなでケーキを食べた。 すっごいゴージャスなやつを。 

夕方になって、夕ご飯を作るからと言われて彼の家に行ったら、高校のときの子たちや、共通の友達がいて驚いた。 そしてみんなで彼が作ったピザを庭で食べた。 ワインも呑んだ。 不思議なくらいに幸せだった。 こんな簡単な事がどうしてこうも特別なのか、こんなに幸せなのか分からないぐらいに満ち足りで心が元気でいっぱいになる経験だった。 ただ散歩に行って、ただ大好きな友達が沢山いて、ただそれだけなのに、特別で温かかった。 この質が人生に置ける最も必要な事なんだと、一秒一秒が私に教えてくれた。 

庭でのパーティーを終えて、家のなかに入ったら、みんながニコニコしていて、早く居間に行きなと言ってくれた。 そしてそこにはお手製の巨大なマリオの1upキノコが机の上に置いてあったのだ! 最初何がなんだか分からなくて、でも三秒後にこれはケーキだと気がついた。 しかもBGMでマリオのテーマソングまで流れていた。 そうしたら嬉しくて涙が止まらなくなった。 私は彼の家でマリオを情熱的にやっていた時期があって、今日も高校でぴょんぴょん飛び跳ねながらテーマソングを一緒に歌ったりしていたんだ。 「今アンナが一番好きな物はマリオ!」と、多分誰よりも私に詳しい彼は的確に見定め、わざわざ昨日夜なべをして焼いたそうだ。 うわーーーんって涙が出て、嬉しい嬉しいってみんなにキスをして、みんなでマリオの1upキノコを食べた。 こんなに嬉しい事ってないよ。

こんな事を言うのもなんだけど、優しさとか愛情が無いとやりがいとかって湧かないんだね。 今日疑いなく、単純に嬉しい事がいっぱいあった。 友達がいて、愛情があって、一緒に良い一日を過ごせて、これが人生への軸なんだと思えた。 多分コミットメントは私が考えているほど怖くない。 それどころか誰かに愛情と善意と共にコミットしないと、多分全部が中途半端になっちゃう。 

ずっとコミットメントはただの制約で、リレーションシップは無駄な時間をつぶすための基本的に悪いものだと思っていた。 仕事や作業が善で、誰かとのコミットメントやリレーションシップはそれを邪魔する悪だと思っていたんだ。 でも実際は誰かとコミットしているから、リレーションシップがあるから、働けるし、頑張れるんじゃないだろうか。 自分のこれまでを振り返っても、どれだけ「これはただの依存だ!」とか「人に逃げてるだけだ!」とかって思いながらも、やっぱりそれでも周りの人が大好きで温かい気持ちだったから働けていた。 

愛する人に対する変な警戒心と緊張ほど自分の成長を妨げるものは無い。 こんなにも人にまっすぐ繋がるって重要な事なのかって驚いた。 元来私が正直じゃないから、相手に対しても「駄目駄目駄目、こんなに好きになっちゃ駄目。 こんなに相手の気持ちとか考えちゃ駄目。 こんなに相手の優しさを信じたり、言葉を正直に聞いちゃ駄目。 絶対に裏がある!」って考えていたんだよな。 でも、そんなんじゃ本当になんにもならない。 私はこうもひねくれているのか、驚きが禁じ得ないよ!


家に帰ってから父に電話をした。 そして上に書いてある事を言った。 結構驚いていた。 そしてその通りだと思うと言われた。 確かに彼だって、家族がいるからこれだけ頑張っているんだ。 なんか全てが腑に落ちて、これまで私は何を見てきていたんだろうって気になった。 

雪解けみたいな経験をした。 不思議な、特別な一日だった。

2008-11-09

おお、おわった…かな?

 実感は全然ないけど、多分終わった! 変な二週間だったよ…。 そしてパワフルな四年間だった! きゃーーー変な気分!!!

 とりあえず、最近とった写真でも。

 提出の前は、毎晩私の家で徹夜パーティーでした。 楽しかったと言えば楽しかった。 みんなのぐったりっぷりがすごい。









 朝方はみんなすっごい事になっていた。 でも毎日こんな感じだった。 この写真は結構記念碑的な写真。 この日を境にみんなが狂気の世界に突入したのね。 ここにうつっている人全員のその後数日の話しを知っているけど、それはそれは見事だ。 あっはっは。

 

2008-11-05

世界が勝った

 明日の朝、卒業制作提出です。 っぎゃーーーー!!!!! 

今日はクラスメイト殆ど全員でアトリエに籠り作業をしてる。 今日が最後なんて信じられないよ! 泣きそう! 

インターネットラジオを流しっぱなしにしてアメリカ大統領選を聞いていた。 「今誰が勝ってる?」「世界が勝ってる。」「今は?」「世界が勝ってる。」っていう会話を繰り返し、オバマが勝った瞬間にとりあえず皆で「世界が勝った!」と叫んだ。 なんだか分からないけど、自分たちもこの卒業制作のプレッシャーから勝てそうな気分になった。 「今だけは楽観主義でいさせて! なんだか世の中これでマシになる気がするの!!」と友人たちが口々に言い、彼の勝利宣言を聞き、涙。 今回のアメリカ大統領選挙は、私のクラスでは勝手に「世界対アメリカ」になっていたのだ。 そしてなぜか、彼に自分を重ね合わせていた。 オバマのカリスマはすごい…。 

さーーーー、あと十二時間、頑張ります! 最後の徹夜だ! 

2008-10-30

名前をつけてやる!

 友達の卒業制作の名前をつけまくっている。 そして彼らのプレゼン用の写真に出まくっている。 変な仕事ばかり頼まれる。 しまいには「このプロジェクト用の文章を日本語で書いてくれ!」とまで言われた。 何故?! 

 でも夕飯を買ってくれるというので書いた。 彼のプロジェクトの名前は「小石」という。 (勿論私がつけた) 小石っぽい形のマルチコントローラーなのね。 一応考えて書いたんだけど、あまり労力の感じされない上に、私以外クラスメイトの誰も読めない所が虚しい。 なのでここにのせておく。 




こいし

こいし ころ ころ こいし ころ
触って 変わって 撫でて 変わって
こいしころころ こいしころ こいしころころ こいしい ころ
東京駅の階段で ウェリントンの街角で 
こいし ころ ころ こいしい ころ こいしい こいし ころ
触って 起こして 覚めて 変わって
こいし ころころ こいしころ こいし ころ ころ こいしころ
オリエンタルベイの砂浜で 小さな小石を握りしめ
こいしいころころ いしころ ころ いし ころ ころ
触って 変わって 撫でて 変えて
こいしころころ こいしころ 
ヴィクトリアの階段で
 由比ケ浜に向かう道で
てくてく歩いて 
坂を上って
いしころころころ 
いし ころ ころ
こいしい ころ ころ こいし ころ
音楽を聴いて 私を聞いて
こいし ころ ころ こいしころ
触って 撫でて
こいしい ころ ころ 
こいし ころ





なにやってんだかよく分からない女が街をぶらぶらと歩きながら彼の作ったコントローラーを使っている所を描写しています。 ちょっとした冗談です。 もし、プレゼンで読み上げるはめとかになったら…、どうしよう…。

2008-10-26

どさくさで…

 気がついたらテロリストとつきあっていた。
「アイスランドは、お金遊びをしすぎちゃって、ついにイギリスで反テロ法を適用されちゃったよ…。 私ってテロリスト?」とアイスランド人の友達に言われた時、私は呑んでいたビールを吹き出した。 今アイスランド人の子たちと話すといちいちすごい事が飛び出てきて肝が冷える。 反テロ法って名前がすごい…。

 焦った友達たちが作ったサイト。 笑っちゃいけないけど、ものすごく笑える。 
http://indefence.is/


 

2008-10-21

mobile me

 ずぼらだから、意識的にコントロールフリークになろうと日々挑戦しています。 なので一日の作業工程を作る、もしくは人に作ってもらいながら毎日の生活を送っています。 まあ結果としてずぼらだから、予定の八割方達成できたらって程度の作業率だけどね…。

 っで、色々なソフトとか紙媒体とか使って無駄な時間を失わないようにってやってたんだけど、ついに究極のコントロールフリークシステムに出会った気がする。 これはすごい。 すごさが目立たないぐらいのすごさがある。

 それはAppleのmobile me! あまりにもよく出来ているから、iphoneも買ってより一層のハーモニアスな電脳世界を作り上げたいと本気で思い始めたよ。 私のmac二台、大学のPC、そしてMotorolaの携帯、全ての予定表と連絡先、タスクマネージャーがシンクロしています。 地味なすごさだけど、実際便利だ! しかもユーザーインターフェースに新しい所が全くなくて、ただのデスクトップと同じ使い心地なんだよ! そういう意味でウェブデザインを越えてる。 ブラウザ上に私のmac worldが広がる広がる。 オンライン、オフラインの壁を越えた感じが素晴らしいです。 



 ちょっと近未来を感じました。 この使い心地はすごいのでmobile meのアカウントホルダーは是非一回使ってみて下さい。 ここまで来たか感があります。 ものすっごく地味にいいんだよ!

 大学で「しまった、今日中にやらなきゃ行けなかった作業が終わらなかった」って思い、予定表を変更して、その後家に帰って自分のmacのicalを開けてもちゃんと修正されているなんて夢のようじゃないか! このスムーズさで卒制を乗り越えたい、けど、それとこれはまた別の話しかもしれない…。

2008-10-19

A-ha

A-haのTake on me のビデオはミュージックビデオの革命のような作品だったらしい。 キャッチーで80年代の代表のような曲自体も有名だよね。 

映像の内容にあわせてその曲の替え歌を作ったのが、このビデオ。 ミュージックビデオの代表のようなこの映像については、よく友達と話す。 そのときに使う言葉が羅列されて歌われているってだけでこれだけ笑えるのかと感動した。 クラスメイト達と見ながら泣くまで笑った。 

Take on me: Literal Video Version


私たち三人と、知らない人数人がバス停にいた時の話しなんだけど、QueenのAnother one bites the dustの意味が分からなくて、友達に聞いた事がある。 で、「誰かがぼこぼこにされて倒れ込んだ様子を、"地面の砂ぼこりを噛む"って言い表しているんだよ」と言われて納得した。  そして英語が母国語じゃない人の為に超説明的な替え歌にして歌おうという事になり、「誰かが殴って、顔面から倒れて〜」って三人で歌いながら歌詞を作っていった。 そうしたらバス停にいた人達が大笑いしはじめて、結局バスがくるまで見ず知らずの人達も協力して替え歌を作って遊んだ。 ひたすら何かを描写する替え歌ってのには奇妙な魅力があると思う。 少なくとも一回目にその題材で遊んでいる時は大笑いできる。

2008-10-18

マネキンのある景色

インド料理

 インド人とポリネシアの島々の人達、そして南米の人達が沢山住んでいる地域に住んでいる。 そこらへんの料理には事足りない。




 最近のお気に入りの食堂。 インドのスウィーツが沢山売ってるの。 でもインドのスウィーツは何が長所なのか分からない。 甘く、ないんだよね…。 なんか初めて体験する旨味であって、どう処理して良いのやらわからない。 ただカレーは美味しい! 




近所の友達と地元の新聞を読みながらだらだらと夕飯を食べる。 日本にいた時も地元の食堂にはよく行った。 なんかそういう程度の外食が好きだ。 大切な行事な気がする。 

2008-10-17

ココナッツ

 トンガに行ってからたびたびココナッツを飲む。 移民街に住んでいるから、そういう食材を手に入れるのが簡単なんだ。 地元の友達とは普通の飲み物として重宝している。

 大学で疲れたから鞄からココナッツを出して、ちゅうちゅう飲んでいたらクラスメイト達に爆笑された。 何となく私の中でココナッツは一般常識に解禁されていたからそんな反応されるとは思わなかったのでおもしろかった。 みんなが集まってきて私がココナッツを飲んでいる写真を取っていた。 ちょっと照れた。 真顔でココナッツを鞄から出して、無言で飲んでいたのが変だったらしい。 もっと大々的にやらなきゃいけなかったのね。

 



 確かにココナッツってスペシャルだよなと思い、地下の作業室でドンガラガッシャンと工作をしている友達にお裾分けして反応を見る事した。 カメラマン同伴でココナッツ巡礼。





ものすごく反応が良かった。





作業室の技術者のおじちゃんにココナッツを割ってもらう。 





みんなで美味しく頂きました。
 

2008-10-13

飛び降りた

 男の子に高級な物をあげた事が無い。 というか男の子にプレゼントをした事があまりない。 私の存在そのものがプレゼントな訳だし、私の時間を共有させてあげている時点で、これ以上何を望むって話しだからね。 

 でも今日はトムの誕生日で、多分一緒に過ごすのも最後だし、何かあげようと決めた。 そしてその場のノリで自分でも自分の為には買わないであろう、ZAMBESIのTシャツをあげる事にした。 ZAMBESIはオーストラリアを拠点としているニュージーランド人のデザイナーのブランドで、こっちのギャルソンみたいなやつだ。 着てるとある種のリスペクトももらえると同時に「あいつってちょっとやり過ぎだよね」とも思われる諸刃の剣。 っが、愛を示す為にはもってこい。 

 すっごおおおおおおおい素敵な、「こんなプリントの方法があるのか!!」っていう、滅茶苦茶かっこいインクが使ってあるTシャツを選んだ。 清水の舞台から飛び降りましたよ、私!!! しかも普段使いようのシンプルなシャツも同時に購入だ! 

 大興奮で大学に行き「こんなん買いましたねん! 私ってすっごい愛の人じゃない? 私に愛されるといい事しかなくない?」とクラスメイトに自慢。 先生にも自慢。 「でもどうせアンナがなんだかんだで着るんでしょ?」と言われて、ぽろっと「勿論」と答えてしまったが、そんな事はどうでもいいのだよ。 とりあえず、私は今大興奮しています。 

 人にプレゼントを選ぶってこんなに楽しいのか。 何かが激しくとっても嬉しくて楽しい! 今晩が待てない。 早く渡したい!

2008-10-11

2008-10-01

3D スキャニング

 十年後に見たら、「なんじゃこりゃ! プリミティブだな!!」ってなるんだろうなと思うのがこの家庭用3Dスキャニング。 立体物をスキャンでき、データをCADに移せるんだ。 まだ一般的に普及する為には発展途上の技術だけどおもしろい。 プロフェッショナルな領域ではもっとアドヴァンスモデルが山ほどあるし、すっごいスキャニングが出来るんだけど、家庭用だとこんな程度です。



何となく暇つぶしに花をスキャンした。 



スキャンするとこんな感じ。 



上から見るとこんな感じ。 レーザーが当たらない所はまだ読み取れない。 このガタピシャな感じがレトロで良いと思う。 子供の頃に使っていたマックの超初期のソフトとか、デジカメの「こんなんなら別に撮らなくったってよくない?」ってレベルだった時の事とか思い出す。
  


ラインで見るとこんな感じ。





全部三角形でかかれています。 なんでだろう。 頭に「数学祭り!」という言葉がよぎる。

それにしても技術ってのはまさに日進月歩です。 数年後には完全なイメージがもっと簡単にスキャンできるようになるんだろう。 なんだか過去と未来を一気に感じる。 

まだソフトが技術者用っぽい感じ。 工業デザイナーが使うプログラムのほとんどは、まず技術者用に作られたのに+αがついたソフトだ。 そのソフトを使うインテンションが違うから、どれだけ優れた技術者用のソフトも、デザイナーからすると「もっと、こういう感じの事が出来れば!」ってのがわんさかある。 これも本当に日進月歩。 きっともうすぐ、クリエーティブ用のソフトが開発されるだろう。

たまに技術が大好きで、「このスキャナーを使って商品開発」とかって走るデザイナーに会う。 まさに工業デザイナーの鏡。 デザインのモダニズムも、機械を使ってどうやって優れた製品を開発していくかという所から始まったわけだし、この考え方は伝統的だ。 こういうタイプの人が、これからのクリエーティブジョブ系のソフトを開発していってくれるのだろうし、山ほどマテリアルサンプルとか作ってくれる。 偉い。 

ただ性格とか発想の仕方の違いなんだと思うんだけど、私はあまりそういう方向に熱中できない。

半年前にやっていたプロジェクトでは、自己組織化していく素材を使ったデザインってのを考えて色々やったけど、どっか熱中できなかった。 これからの技術の方向を考えると、ナノテクと上手く働けそうな結晶とかに熱中して仕事をするのがいいのかなと思って、自分の好みとか関係なく無理矢理やったプロジェクトだった。 ちょっとしてから、同時期に結構沢山の人が同じようなプリンシパルで実験をしていた事を知って、やっぱりみんな同じ事考えているのかとがっかりもしたし、嬉しくもあった。 ただ、私は素材とか技術ドリブンでは発想出来ないタイプのデザイナーなんだなと言う事を知ったプロジェクトだった。

素材、技術ドリブンでのデザインが苦手だと考えると、私に一体何が出来るのだと疑問が上がる。 

考えながらぼんやりとでも感じた事は、私は機能と編集に興味があるんじゃないかと言う事だ。 機能って言葉は意味が多すぎるから、もっと限定すると「アプリケーションと編集」。  

「こうやって編集したら、ユーザーが分かりやすく使えて、エレガントなシステムになるんじゃないか?」って仮説を考えるのが、他のデザインの方法と比べたら得意な方だと思う。 素材も技術もその後に来る。 もうある物を応用したり、編集したりする方が、開発したり技術を押し進めるよりも、私には適していると思う。

フレームワーク作りが上手いと言われる事があって、「昔キュレーションの勉強をしていたから、なんでも展覧会的に考えちゃうんだよね」と冗談を言ったりしているんだけど、実際その通りなんじゃないかと思う。 (キュレトリアルスタディー万歳!)

どちらにせよ何よりも大切な事は、どれだけ自分のやろうとしている事の伝達力をあげるかで、それは表現力にかかっている。 もし伝達したいのならば、何よりも表現力を磨く以上の事はない。 どんなドリブンで物事を進めようとも、全く違う次元で、表現力ってのは必要で、それはコツコツとやるしかないんだろう。  

3Dスキャニングをしながらそんな事を考えていた。

表現豊なデザイナーになりたい。

眠る人

 学期末になってきた。 みんな、眠い。 そこらへんで寝ている人を見る。 教室の隅で見つけたクラスメイト。 




写真の露出をあげてみると…。




時は、プレゼンの最中。 プロジェクターを使った発表って部屋が真っ暗になっちゃうから眠くなっちゃうよね…。 気持ち、分かる。

2008-09-19

ポートフォリオ

 ポートフォリオ用の写真撮影を最近しています。 昔作った物は、粉々にして宇宙に葬ってしまいたいという衝動と、言葉にはならない愛おしさが相まって、ちょっとクラクラさせられます。 

 私はクラスメイトが大好きで、一個一個の作品に彼らとの思い出が沢山詰まっています。 だったら彼らも一緒に写そうと決めました。 ポートフォリオを開ける度に彼らを見る事が出来たら、それは素晴らしい事だと思うからさ。 

 ってのは一つの理由で、もう一つの人を作品と一緒に写す理由は、やっぱりデザインは身体の横にあってなんぼだと考えているからです。 身体は物への偉大なるリファレンスだと思います。

 これらが試作品。 作品を持っている人には、ほぼ毎日お世話になっている。 彼無しの人生なんて、考えられないクラスメイトだ。 あとカメラの使い方が詳しいから、写真をとりながら教えてもらえるという現実的な理由でモデルに選ばれた。 もうちょっとスマートな角度とかがあると思うのでまた撮り直しするけど、とりあえずこんな感じでやってこうと思っとります。














ちなみに、これは能楽事始っていう日本からの仕事で、グラフィックスを作った時のです。 能楽事始は人間国宝たちのお能がスーパーアフォーダブルな値段で見る事が出来るミラクルなイベントです。 ッチェ、ッチェ、ッチェ、ッチェ、ッチェッケ、チェケアウト!! お能を見よう!

2008-09-17

虫眼鏡




 私は卒業制作で宝探しゲームをデザインしています。 探す宝物は昆虫とか植物とかです。 この遊びの可能性を出来るだけ活かす為、私も日々虫やら花やらを追っかけて暮しています。 すっごい楽しい! 私は虫眼鏡が好きだ!






虫眼鏡そのものも結構おもしろくて、白い紙の上で使うと上の景色が投影されたりして素敵。
でも勿論虫眼鏡の偉大さはそんな所だけでは収まらない。 
























虫眼鏡楽しい!!

有朋自遠方来 不亦楽

 古い友達からメールが来た。 お互いの存在を喜び合うような、とても素敵な内容のメールだった。 メールの最後に彼女の近況についての、素晴らしい事が書いてあって我が事のように嬉しかった。 

 友達が一生懸命道を開いていっている以上に、インスピレーショナルな事柄って無い。 彼女の道はなかなかにワイルドだから、余計にそうだ。 そこらへんに埋もれられるようなサイズの奴じゃないと思っていたので、今の彼女の着地地点の熱い感じには納得した。 イイオンナだよなあとほれぼれした。

 そして彼女が私のブログを楽しみにしてくれていると書いてあって、続けていて良かったと思った。 このブログの対象は誰かと言うと、勿論近くにはいられない友達への為であり、彼らが楽しんでくれる事が一番のやりがいなのだ。 日常を前のようにダイナミックに共有できない分、こうやって遊ぼう。 友達の暇な時間の、ちょっとした連れ合いになれるようなブログを目指します。

 で、昔からの友達の連絡ってのはどうもこうも嬉しいのかと考えていた。 そして孔子もそういう事を言ってたなと思い出した。 って事で孔子の言葉をgoogleしていた。 そうしたらなかなかに含蓄溢れたお言葉が沢山のっていた。 孔子、絶対流行るよ。 心に染み渡るもの。

論語から一言。

 「有朋自遠方来 不亦楽」
遠くから友達が訊ねてきた。 こんなに嬉しい事って無い!って事だそうです。 その通りだ。 

 早く東京で会いたいね! いっぱい遊ぼう! ワクワクして、転がり回って、けらけらと笑いたいね。 そういう日常の冒険を、東京の友達といっぱいこれから一緒に出来るんだと思うと、悲しくて仕方がない卒業だってすばらしい事だと思える。 

とりあえず友よ! 本当に君の事を誇りに思っているし、大切な女性だと思っているので、これからもどんどん伸びていって下さい。 応援しています。

2008-09-10

今日のwow!

 毎日が驚きの連続です。 

「必要」は発明の母とよく言うけど、私は「不便」もかなりの発明の母だと思う。 そしてウェブサイトのモックアップ(試作品)の制作は結構不便な物事の上位リストに入る分野だと思う。 いつかすごいソフトが出るだろうと思っていた矢先にFirefoxのAdd onでPencilというソフトがある事を知った。 これはすごいだろう。 Firefoxどこまで進化するのだ!(しかもオープンソフトウェアなのがすごい。) 

 「こういうサイトを作るのです」と人に紙に書いたアイディアを見せた時の「あー、この人全く意味分かってないんだろうな」っていうリアクションにうんざりしていたし、かといってデジタルデータを作ると「じゃあ、いっそ本物作った方が早いんじゃねえか?!」といういらつき。 この二大不便を見事に克服だ!



まだ使い込んでいないから、どういう具合のプログラムなのかは不明だけど、今晩しっぽりとこれと遊んでみる。 他にやる事ないし。 いい感じだったらまた報告します。 

2008-09-09

こいつはすごい

 Firefox 3.0に変えたら、ウェブサイトの読み込みのスピードが早くなった。 感心。 

 そしてDeliciousとUbiquityをブラウザにくわえた。 この二つは最近私が使うようになったツールの中で間違えなくピカイチ。 

 DeliciousはブックマークのSNSなんだけどかなり使える。 特に仕事を誰かとしている時にパッとブックマークが共有できるのが素晴らしい。 クラスメイト達が私のプロジェクトに関係するページを見つけた時、annaと言う名前でtagをしてくれる。 こんなサービスが欲しかった。 日本語版はまだ無いみたいだけど、良かったら私とbookmarkを共有する友人になりましょう。 ブラズザにくわえることができるので、ワンクリックでブックマークできます。 便利です。 

 さて、次はUbiquity。 これはかなりすごい。 結構驚いた。 ついにここまで来たかという使用感。 やっばいって!



まるで、自分がブラウザと対話しているようだ…。 これ作った人すごい。 なんか奇妙に夢がある。 ちょっとキーボードを触ると小さな黒い画面が出てきて、自分の言う事を聞いてくれるなんてSFじゃん!


 使ってみるとこんな感じ。 

 私のクラスメイトの一人は完全なる伝道師で「よくこんなの見つけたね!」って何かの新しい機能やらソフトやらを試しまくっている。 まさにデザイナーの鏡のような少年だ。 そして私に教えてくれる。 上で紹介しているのも彼に教えてもらったやつらだ。 せめてものお返し(?)として、パスワードの設定が必要な際は彼の名前を使うようにしている。 ある種の信頼感と尊重をそこで表現できる、つもり。